第42話 シンVS武勇

「では…」


「赤コーナー!!」



「身長167cm…」


「我ら漢組の頭…」



「相良武勇!!!!」



「うぉーー!! 頑張れ!! 頭!!」



 武勇は、無言のまま頭を下げ、両腕を上げた。



「青コーナー!!」



「身長160cm(自称)…」


「異国の地から来た男…」



「ジョルジュ・シン!!!!」



「おーーい!! チビもがんばれ!!」



「……」



 えー… 皆さん…


 マックスです。


 どうしてこうなったのか、説明させていただきますと…


 話は、2日前に戻ります…



「結局、?」



「……」



 ーーーー!!!!



「あっ… そういえば… まだ、決着はついてなかったな…」


「お前… いつまで、この町にいるんだ!?」


「……」


「ふっ… すまないな、不良野郎…」


「俺たちは、明日、急遽出発する予定が出来たんだ…(嘘だけど…)」


「俺も楽しみにしてたんだがな……」



「そうなのか…」


「……」


「あっ… その予定なら、別に急ぎじゃないから…」


「せっかくだから、武勇さんと闘ってみたら!!」



 ニヤッ…



 マックスは悪魔のような顔で笑った。



 やりやがったなコイツ!!


「いやっ… マックスあの用事は…」



「おー!! そうだったのか!!」


「だったら、明日、急ピッチで、特設リングを漢組で準備するから…」


「明後日、決闘ということにしよう!!」


「まっ… まて… それはいくら何でも…」


「そうなったら善は急げだ!!」


「おーーい!! お前ら!!」


「ちょっと来い!!」


 きっ… 聞いてねぇーーーー!!



 とまぁ、いろいろあって…


 今に至ります。



「……」


「いっ… 一体どうしたらいいんだ…」


「多分、あいつのパンチを一発でもくらったら…」


 ブルッ…


「読者の皆様“ロックオン!!~巷で噂の俺yoeee系主人公~”をご愛読いただき、ありがとう…」



「それじゃあ… 両者、リングの中心へ!!」



「はぁ… 来たか…」


 シンと武勇はリングの中心へ移動して、お互い顔を合わせた。


「えー… それじゃあ…」


「初めに、この決闘に関して、ルールをご説明したいと思います。」


 ー決闘のルールー


 1ラウンド2分の10ラウンド制


 ー勝敗のつき方ー


 ①ダウンして10カウント以内に立ち上がれなかった場合 

 ②ダウンしなくても、戦闘続行が不可能と判断されたとき 

 ③どちらかが、ギブアップを宣言した時


 ー試合に関してー


 武器や能力の使用は禁止(しかし、グローブを着用して行う)



「いいですね… それじゃあ…」


「お互い拳を合わせて…」


 シンと武勇はグローブをつけたお互いの拳を合わせた。


「ふっ… お互いフェアに行こうぜ…」


「……」


「おう…」


「それじゃあ…」


「ラウンド1…」



「ファイト!!!!」



 カン!!!! 



 闘いのゴングが鳴り、決闘が開始された。



「さぁ… 始まりました、世紀の対決…」


「実況は私、愛死天流と…」


「マック・スティーブがお送りいたしまーす!!」


「いやーマックスさん…」


「この対決どう見られてますか…?」


「そうですねぇ…」


「お互い実力者ですから、どっちが勝つか見当がつきませんよ!!(多分… というか100%武勇さんが勝つと思うけど…)」


「なるほど…」


「第1ラウンドは様子見という感じでしょうか…」


「お互い距離をとって牽制しあってますね…」



「……」


 俺にはわかる… 下手に動いたら、殺られる…


 コイツから感じられる、オーラ…


 只者じゃない…


 ふっ… ゾクゾクしてきたぞ…



 絶対に勝ってやる!!



 俺にはわかる… 下手に動いたら、殺られる…


 コイツから感じられる、オーラ…


 只者じゃない…


 ふっ… ゾクゾクしてきたぞ…



 怖ええええーーーー



 やべぇよ… 震えが止まんねーよ!!


 ボコボコにされる未来しか見えねぇよ!!



「おーーっと!! シン選手、体がすごく震えだした!!」


「うーーん… こんな、状態の彼は初めて見ました…」


「もしかしたら、我々はとんでもないものを目覚めさせてしまったのかもしれません…(多分、怖いだけだと思うけど…)」



 とっ… ともかく…


 逃げて、逃げて、逃げ切ってやる!!



 よし!! 仕掛けてみるか!!


 武勇は拳を構えたまま、シンに向かっていった。


 くらえ!!!!



 パン!!!!



「うわっ!!!!」


 シンは武勇の右ストレートを間一髪避けた。


 ハァ… ハァ… あっぶねー!!


 何だあれ、全く拳が見えなかったぞ!!」


「ふふっ… どうした!!」


「さっきのパンチで怖気づいたか!!」



「くそっ… あんなのをこれから避け続けなければいけないのか…」



 カン!!!!



「第1ラウンド終了でーーす!!」


「お互い1分間のインターバルをとって下さーーい!!」


 シンと武勇はコーナーに設置された椅子に腰かけた。


「マックスさん、さっきの武勇選手のパンチすごかったですねぇ…」


「あんなのくらったらひとたまりもないですよ!!」


「ほんとそうですよねぇ…(あの場に立っているのが僕じゃなくて本当に良かった…)」


「けど、シン選手もきっと手の内を隠しているはず…(多分ないと思うけど…)」


「第2ラウンドに期待大です!!」



 カン!!!!



 1分間のインターバルが終わり、試合が再開された。 果たして、シンと武勇勝つのはどっちなのか!?


 第42話 FIN

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