13 聖ザカリアの十字
「んー、最近は
「……ああ、鉄って言ってましたもんね」
「うん。西洋でもかつては
「……
「なあに、
けれど、にやりとした笑みを浮かべて、さっきまで砂肝が刺さっていた串を
「そこにあるのは対象を魔から守るために取られた手段であって、本来的に縁起が悪い事はなにもない、よ?」
愉快そうに少し細めたその目の中に、また緑が踊る。
「目的と手段、そしてそれが
「ああ、そういう……」
「なる、ほど……?」
何か別の所で納得したらしい
「まあ、僕はお手軽度としてはパンの方が上だと思うなあ。ちょっとした
「でもなんでパン? あれかな、キリストの肉体ってやつ?」
「少なからずその影響もあるとは思うけど、一番はヒトが手を加えなければ作れないからじゃないかな、
そう言いながらロビンが鞄からメモ帳とペンを取り出して、その帳面に何やらさらさらとペンを走らせて、それから勢いよく、ぴっとページを切り離して、
恐る恐る受け取ったそこには、
☩
Z
☩
DIA
☩
B
I
HGF☩BFRS
Z
☩
S
A
B
☩
Z
☩
と、漢字の「干」の上が突き抜けたような形にアルファベットと十字の羅列が配置されていた。
この十字と文字で形成された図形は、純粋に十字架と呼ぶにはいろいろと何か多い。
「
「ああ、何書いたのかと思ったら……そうね、ありだね」
「……ロビンくん、暗記してるの、これ」
横から
「でも、書かれてるアルファベットの意味はよくわかりませんね」
「まあ、お
ねー、と
「おまじないと
「うん? お
思っていたよりも広範な内容を一緒くたにされた。
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