12 吹き放つという所作
「じゃあ、その後、どう見る?」
「……ええっと、先にコップの塩水をかけてから、口のをかけるんですよね。ええと、浄化と同時に、
確信がないせいか、ふわふわと抽象的な答えが
予想通り、
「
「ええっと、そう、ですね、そうです」
「で、そこで勝ちの宣言を
「……そう、なりますね」
そこまで余り考えていなかったらしい
確認だけなのだが、こういう時にずばずば切り込むせいか、相手を
「まあ、単なる確認なんで。わたしとしては
「そうなると、口の中の塩水はどう考えるの、
緑のチラつく目が少しわくわくしてる気配をしっかりと伝えて来る。
これだからこの師匠は、と
「そもそもとして、手順ではぬいぐるみにかけるとしか言われてませんが、本来的に口の中の塩水は吹きかけることを想定されている、と考えています。そうすればさらに浄化に繋がる要素を加えることにもなりますし。なので、こう、吐き出すだけじゃ駄目なんだと思います」
「吹きかける……?」
ロビンはどうやらわからない側のようだが、じっと説明を待っている、といったところか。
「息を吹きかけること自体が、多く
「……そっか、塩水からの連携だから
ぼそり、とロビンがそう言った。
「
「そうです。先生としても納得はできる内容でしょう?」
にこにこと
まあ、この人の場合、悲しそうな事はあっても、怒る方向で
「一応筋は通ったね。こじつけと言われればそこまでになっちゃうけど、でも正解自体がなくて筋が通ってる以上、肯定も否定もできない落としどころだ」
ちらりと隣のロビンが見てきた気はするけど気にしない。
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