11 終了における作法について
「で、
「はい」
「じゃあ、その後は?」
そう問えば、
「まず、かくれんぼに
「……文句の付けようがやっぱりないですね」
自信ありげに
カップを手元に戻して、玄米茶を一口
「
「少なくとも、一つは確実に声を出さないため、だとは思います。物音だけではその人が隠れているかは判別できませんが、宣言にも声を使っている以上、ぬいぐるみは実行者の声を知っています」
「気付かれないように沈黙する。妥当な範囲だろうね。でも、ヒロはそれだけじゃないと思ってるんでしょ」
「まあ、そうですね。主に終了手順からの考えですが……とりあえず、そもそもとして塩水である意味はわかりますね?」
「塩と水の浄化作用を期待しているんですよね。最終的に燃える方法で処分するように言われてるので、火による浄化も……浄化作用のオンパレードって感じですね」
そんなんするなら、やらなきゃいいのに、と
「塩水による浄化は、まずコップの水、それから実行者が口に含んだ水の順番でかけるよう指定があります。物量作戦で弱ったところにトドメっていうイメージはありますね」
ロビンがなんとも言えない視線でこちらを見ているのがわかる。
「さっきのカップの例と同じく、コップはただの入れ物です。意味があるのは塩水だけ。しかし、実行者が口に含んだ塩水はこれと比較すると、口に含む、実行者の口である、口から出してかける、この三点に意味があって
「差異の検討は差別化の検証、ひいては理由の考察の糸口だからね、うんうん」
「まず、
「……そうですね、実行者が口に含むのは、コップ一杯の塩水の一部、です。感染性という考えから言えば、コップ一杯の塩水すべてが実行者に帰属するとみなす、と考えられるのではないでしょうか」
「
「
難しく言わなければ、
「とりあえず、二人とも塩水が実行者のものであるためと示すために口に含むと考えられる、ということだね。確かに、それなら実行者の口であるべきだ」
「他にも考えようと思えば、鬼と会話した口を浄化というのも考えられるけど、口に含んだ塩水をかけることと、その後の勝ちの宣言があるから妥当とは言えないよね」
まあ、
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