4 ひとりかくれんぼ
理由の理解なんて一旦は後でいい。
そう判断した
「米を詰めたあと、かっさばいた腹を赤い糸で縫い合わせて、余った糸はぬいぐるみの胴体にぐるぐると巻きつけます」
赤い糸と聞いた瞬間、
「じゃあ、私が見たのって……」
「発端がひとりかくれんぼなら、その影響を受けてるのは間違いないでしょうからね」
「聞いた感じ、そこに胎児のイメージも紐付いてたと考えるのが
「うーん、胎児よ、胎児よ、何故
お茶を
それはそれで今回あながち否定もできないよなあ、と
「そうして作ったぬいぐるみに名前をつけます。ここには禁忌事項があって、名前を自身と同じにしてはいけないと言います。それから、コップ一杯の塩水と刃物に、お風呂と隠れる場所とテレビ。この
「……まだ前準備なんですね、これ」
「まあ、こういう儀式めいたものって一見よくわからないけど、それらしいナニかで
「意外とそれが
ふむふむ、と
「まあ、意味については後で振り返りましょう。
「わかりました」
全体像を把握するのが先、と言えば
「で、残る用意としては、一応
辞書的にいう
「ぬいぐるみに対して、最初の鬼は自身であると名前を出しながら三回宣言して、水を張った風呂桶にぬいぐるみを入れます。家の中は真っ暗にした上で、砂嵐となるようにテレビをつけて、普通のかくれんぼのように目を閉じて十数えます。数え終えたら用意した刃物を持って風呂場に行き、ぬいぐるみを取り出して、ぬいぐるみの名前を呼んで見つけたことを宣言し、刃物でぶっ刺します」
「ぶっ刺す」
「そして、ぬいぐるみの名前を呼んで、次の鬼はぬいぐるみであることを宣言します。それから自分は隠れ場所に
「とはいえ、いつまでも隠れたままでいるわけにはいきません。二時間以内に終了することが推奨されますし。終わらせるにはまず、用意した塩水を口に
「……手足がある、から、ですかね?」
「まあ、そこは後で。ぬいぐるみを見つけたら、コップに残った塩水をかけてから、口に
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