2 お守り
げほごほと
「けほ……ええと、失礼。その、
「そういうことですねえ」
「なるほど……それでは、視線は常に感じていますか? それとも、限定的ですか?」
「えっと……少なくとも、今は感じていません……でも、外よりも家で感じることが多い、かも」
「……すみません、確認なんですが」
メモを取りつつ、ノートに目を落としていた
慣れた手つきでボールペンを持ったままの手の指を広げ、その人指し指をノートの上で
「
「えっと、はい」
「なるほど、ありがとうございます」
人指し指の下を通って親指と中指の上を通ったボールペンを
なんとも器用なものだ、と
「それから、始まった時期にあったアナタ自身の変化については、
「それは、その、一週間ぐらい、前から」
そう言うと、
「あの……」
「いえ、失礼。思ったよりも期間が短いし、命に直結するようなことではない。というのに、こうしてボクらのような人間に相談する決断をした、ということは、どうにも気のせいでないほどに強かったり、何か確信に
「わたし達自身が言うのもなんですが、
確かに、指摘されればそれはまっとうな考えである。
それでも、
「……夢を、見たんです。ひとりかくれんぼを、した時の」
「なるほど。その夢を見たタイミングは、視線を感じ始めてから、ということでしょうか? それとも、直前?」
そう問われて、
「……視線を、感じたのが、先だと思います。夢を見て、これはあの時の、と思ったので」
「なるほど、なるほど」
ロビンがメガネの奥の目を少し細める。
空の、底の抜けた、というよりは
とても良く晴れた空の色と同じなのに、何かどこか、突き
「ヒロ、他は大丈夫かな」
「ええ、まあ、そうですね」
ロビンが
それから、顔を上げた
「そしたら、最後なんですが、日程の調整とお
「えっと、今すぐ、は、無理、なんです、ね……そうですよね……すみません」
「ええ、ですので」
そう言って、ロビンが脇に置いていた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます