11 不審者が言うことにゃ9
「というわけで、コックリさんにおいてはそこに当てられた漢字の中で、何よりもキツネというイメージが先行する。これはコックリさんをやるに当たって、
――本当はなくもないんだけど。
そんな
「そして、人に近すぎる犬や、人を殺す化物であるタヌキより、お
「……そう言われると、そうかも」
なんとなく、コックリさんがキツネ、犬、タヌキであると聞いた時点から、実際にはキツネが動かしていた方が、らしいとは思っていた
ここまで論理的に説明されると、自然と納得してしまった。
「で、さっき話した通り、お
きゅっとおにーさんは目を細める。
ちらちらと西日に緑の光が揺らいで
「お金を消費するという行為は経済の活発化に繋がる。つまり、お金を使うということは、お
「……コックリさんに聞きたいことを聞く代わりに、お
ここまでの長い話が、そんなところに行き着くのかと、
おにーさんは一つ
「そう。そういう風に解釈できるよねって話。だからこそ、何も知らない、何もしてないキミが他人が支払うべき対価を払う必要は一切ない」
「……でも、最初、おにーさん、それは僕と、あの子の取引って」
「そうだね。でも、生ける人の間ではそうかもしれないけれど、その子とコックリさんの間の取引はまったくの別物だし、対象の分類が違うだろ? だから、コックリさんが取り立てを行うのであれば、対象はその問題の子であるべきだし、それがその子のためでも、キミのためでもある」
わかった? とおにーさんは
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