Arthur O'Bower 11
「……だから、その考え方をだね」
さらにシンシアが苦言を
眉間を
心配されてるのはわかるけど、お
シンシアが枕元の小物入れの上に置いて行ったマグカップを、そろりそろりと距離感をはかりつつ、なんとか倒したり
やっぱり
そう思いながら中身を見ると、チキンスープにお米が入っている。お米はおそらくシンシアの
そう思いながらもそもそと食べる。
シンシアは料理上手だと思ってるし、
しっかり炊いたお米が恋しい。しっかり粒の立った粘り気のあるいいお米が食べたい。帰るか、アリだな、カツ丼食べたい。親子丼もいい、お
そんな舌と胃袋を起点としたホームシックから、帰る決意をうっすら決めていると、
「はい?」
返事をすれば小さくドアが開いて、ひょっこりと
「ロビン!」
「キミ、だいじょうぶ?」
泣きそうな顔のまま、部屋に入ったロビンは、とととと……、とベッドまで転げるように
それを追って、シーラが困惑を浮かべた顔で入ってくる。
そりゃまあ、気まずかろうと思い、いつもの調子で、にぱっと笑って簡単な挨拶をする。
「あ、昨晩はお見苦しいところを……シンシアやロビンから聞いてるかとは思いますが、キミ・カツラギと言います」
「どうもご丁寧に。シーラ・イングラムです。いえ、こちらこそ、その、ロビンも、私もお世話になりまして、本当にありがとうございました」
そういえば、シンシアにシーラは繊細だからお前と絡ませたくないとはっきり言われたんだった。
確かに、線の細い
彼女の発狂は
「キミ、はな、だいじょうぶ?」
「うん、大丈夫。シンシアが言うには、熱もあったらしいけど、それも今は下がってるから」
そう言ったが、ロビンは眉を八の字にして、
ちらりとシーラを見てみたが、彼女も首を
少なくとも、この感じは左目のことではなさそうだけど。
「ロビン、どうかした?」
ちらりと僕の様子を
「キミのまわりのキレイな
その一言だけで、思考が停止した。
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