Good fellows' Robin 4
「キミ、あんた、ちょっと救急箱と薬持ってきて」
「
シンシアは即座にさっき連行した時と同じロビンの右腕を
戻ってきた時には、何をどう
それでも、そこには最低限とばかりに分厚いガーゼがテープで
シンシアはとっくに顔を
「ロビン、あんた、なんかあったら言いなって、
「……」
「シンシア、
そう言って、救急箱と
「そうだね、あんたに言われるまでもない。ロビン、ガーゼ
こくり、とロビンが
ぺりりと小さな音を立ててガーゼを
「
「だね、
「……すこし、だけ」
か細い声に、再びシンシアと顔を見合わせる。
「感覚の
「そうだね。ロビン、これ、誰にやられた?」
シンシアの言葉に、しかし、ロビンは口を
「その軟膏、何?」
「ん? ラベンダー」
どうりで
「シンシア、僕もなんかしていい?」
「なんかって、良い方にいくなんかだろ? なあ、ロビン、あんたもこれが続くのはイヤだよね?」
こくりとロビンが
まあ、
「あをやぎの、かづらきやまにおはします、まがこと、よごと、おしなべて、ことさきたまへるおほかみを、おほぶねのおもひたのみに、かけまくもかしこみて、ここにのりたてまつる」
ふわりと、緑と水の入り混じった
ああ、いけそうだ、とすぐにわかった。
「さるさはの、いけのをろちがやけこげて、うむな、いたむな、きずつくな」
そう言い終えて目を開ければ、今まで大きく表情を変えることのなかったロビンが、目を見開いてこちらを振り返っている。
その目と僕の目が合うことはなく、だからこそ、やはりと思った。
「
「それは
シンシアのツッコミが地味に痛い。
どっちかというと
「あ、ちょっとロビン!」
「……」
ロビンが今度こそ僕を見て、僕のシャツの
空のような、海のような、
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