昔話1 ロビンの話
Good fellows' Robin 1
それ自体はヨーロッパで広く語られる伝承だ。
小人にまつわる三つの短い話で構成された内の一つは
けれど、取られた我が子を取り返す方法の多くは、そう平和ではない。
妖精達の
◆
ロビンと出会ったのは二十年近く前のこと。
当時、祖母が亡くなり、後ろ盾のない僕をこれ幸いとばかりに
それに嫌気が差して、そして、数少ない僕の言うことを理解してくれた人の
――そうだ、妖精と幽霊と
と、思ったんだか、なんだったか。とりあえず紅茶と紳士の国に滞在した時の話だ。
ちょっとばかり
ただ、当時の下宿先での頼まれ事を終えて帰り道を歩いていた途中、その次の瞬間には、ぞわりと鳥肌が立って、反射的に振り返っていた。
その先に、背の低い
その服装はけっして綺麗とは言えず、うっすらと
当時から、あんな理論を
――
その瞬間、興味が
だから、
「ねえ、キミ」
「ひっ……ごめんなさい!」
けれど、彼はそう言って、
一人取り残された僕は、不審者に対する対応としては最上ではないまでも、上々の対応であると感心したものである。
残念ながら、自分が不審者である自覚ぐらいはある。いい大人として、それぐらいは
そうして、まだ名も知らなかったロビン少年の背を見送って、下宿先に帰った僕は、近所の子ならば見当がつくだろうかと、
「
――
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