11 ロビンの言い分
その言葉に、ちくりと
それが誰かわからなくても、それでも助かってほしいと願った別の心優しい誰かの
それが
「同情なんか、マユがする必要はないよ」
「本来、もう
「……」
「オリカが対処すれば、ウワサが流れたところでそう簡単に顕在化はしなくなる。だから、同情するぐらいなら
それでも、
ロビンが苦笑する。
「マユ、さっきもオリカが言ったでしょ? 優しい人がいるから怪談は作られる。でも、それ自体、本当に優しいこと?」
「え……?」
青い目が
暗がりでもいやにはっきりとしたその真昼の空のような青は、
「勝手に同情して、勝手にそうだったらいいなんて希望を押しつけて、死人に口なしとは言うけれど、それって本当に優しいこと?」
「……」
「さっきも行った通り、それは墓を
あの逆さまの人影の時のように、目が離せない。
「誰もが、そうあった方が
「……」
それでも、不快や恐怖はなかった。
ただ、その言葉に
「……目撃者の思いはなかったことになるんじゃない。あったけれど、正しい形に収まる。それを喜びこそすれ、悲しむ必要はない……いいね?」
「……わかり、ました」
自然と、
――それでいい。それでいいのだ。
だって、専門家がそう言うのだし、
何より、きっと、これ以上首を
それは、迷惑になるとかそういうものではなく、そう、他でもない、
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