6 それは何か
「……じゃあ、ソレ、なんなんですか?」
思った以上に震える声が口から
自殺した人の魂それそのものでない。
それなら、
今、
「……さっきも行った通り、むこうに
ロビンの声に
でも、
「……何らかって、なんですか」
「
「じゃあ……結局、コレはなんですか?」
握った手に力を込める。
得体の知れないソレが、まだ死者の霊、幽霊であった方がマシだったかもしれない。
「なんなんですか!?」
今、
そこに確かに何かがいると、
ロビンが、またため息をつくのが聞こえた。
「そうですねえ」
「
「え?」
窓の方を見つめたまま、
「仮説は立てられます、いくらでも。さっきロビンさんが言った通りいろいろな要因が考えられるのですから」
「……」
「わからないなら望んだ仮説に押し込めばいいんです。
「オリカ」
ロビンの
「誰もがオリカみたいに、そう簡単に
「でも、実際のところ
「そうだけど」
苦虫を
「じゃあ、オリカは仮説、立てられてるの?」
「まあ、なんとか。というか、経験自体はロビンさんの方が多いじゃないですか」
「……その分、選択肢が多いんだけどね」
仕方ないと言わんばかりのため息をロビンがついた気配がする。
少し冷静さを取り戻した
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