第15話 帰ろう



夜来の雨も

朝の太陽の眩しさで

風と共に去り


少し湿り気のある森の空気も心地良く


湿った薪が燃え出すと

轟々と音をたてて

水蒸気と共に白い煙が

木々の間を抜けていく

風は横へと流れている


懐かしい香りがする時の流れ

薪が小さく爆ぜる音と

米が炊ける水蒸気


帰り支度を始めよう


雨の道

水溜りの泥を跳ねて

子供の頃のように


これから暑い季節が

更に熱気を運んでくるだろう


帰ろう

家へ

静かな秋の季節が来るまで

さようなら

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