第106話田中珈琲豆店二階改装の話し合い

田中珈琲豆店の二階改装に関して、全員が現場で話し合っている。


「真奈ちゃんと奈津美さんが美術部なので、意見があるかな」

真奈

「アール・デコというより、アール・ヌーボーのほうが面白いかなと」

奈津美

「うん、そのほうが優雅な感じが出るよね」

真奈と奈津美は、スケッチブックに協力して、早速「予想図」を描き始める。


孝太

「アール・デコはどこにでもある、どうせならアール・ヌーボーの職人の手作り感が出る、そのほうが面白いかな」

美和

「色合いは?どんな感じに?」

ヴィヴィアン

「ケーキと珈琲、紅茶が美味しくなる色」

ミシェル

「アール・ヌーボーだから、植物の柔らかなモチーフがある・・・となると白を基調に色とりどりの花柄かな」

アラン

「僕も、それでいいと思う」

「世界一の孝太のケーキを食べるには、幾何学的なアール・デコより、華やかな生命力を感じさせるアール・ヌーボーが最適」


深田美紀は真奈と奈津美が、サッと書いた予想図を見る。

「クイーンホテルは重苦しい雰囲気もあったけれど・・・これは・・・可愛くて、優雅な感じですね、お姫様になれそう」


孝太も予想図を見る。

「うん、いい感じだ」

美和

「ついでにエプロンも替えましょう、優雅な感じに」

祥子

「私・・・縫いたい・・・美和さん、お裁縫は?」

美和は笑顔。

「任せて、実は好きなの」

アラン

「楽しみになって来た、またやる気が出るよ」

ミシェル

「私も、お裁縫習いたい・・・お願いします」

美和

「うん、おいで、しっかり教えます」

真奈

「私も追加で!」

ヴィヴィアンは、苦しそうな顔。

「私は・・・力仕事で、必要ないか」


孝太が話を戻した。

「衣装の話ではなくて、今は二階の改装の話」

「真奈と奈津美さんのイメージでいいかな?」


全員が賛成で挙手したので、改装計画は決着した。

保は、満足げに頷き、さっそく元町の業者に連絡を取っている。

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