第77話女子会(2)

祥子は、含み笑いをしながら、続けた。

「それで、孝太君の最初の言葉」


再び女子全員の注目の中、祥子は孝太の「口真似風」に暴露。

「孝太君ね、眉をひそめて」


「あんた、誰?何年生?」


女子全員が手を叩いて、大笑い。

「上手い!さすが!」

「言いそうだよね、孝太君!」

「女の子が可哀想・・・修学旅行に一緒に行くって言うのに、学年も知らない?」

「校内カースト大崩れだよね、笑える」

「兄ちゃんらしいなあ、女性心理も空気も読めない」


祥子は続けた。

「そのカースト一位の子は、もう、呆然」

「それでも、プライドがあったのか」

「私と付き合ってくださいって、粘ったの」


再び女子全員の注目が集まる。


祥子は、話す前から笑いそうな顔。

「孝太君は、また、独特」

「必死なカースト一位の子に対して・・・」


「もうすぐ、ホームルーム」

「どこへ行くって言うの?」

「俺に何の用があるの?」


「結局、校内カースト一位の女の子は、ショボンとなって、自分のクラスに・・・」


女子たちは、笑うやら、呆れるやら。

「全然、変わっていないなあ」

「確かにホームルーム前だけれどねえ・・・」

「何の用?もう少し柔らかい言い方がなかったのかな」

「それが出来ないのが、孝太兄ちゃん、私も母さんも苦労したもの」


そんな孝太の過去事例や、アランのパリ時代の話、田中保の雰囲気の良さが話題となり、女子会は大盛り上がりとなっている。

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