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「天馬お兄様、ここからは腕に抱きついていきますね♡」
一年Aクラスに行くために廊下を歩いていると、サキちゃんはいきなりギュっと、俺の腕に抱きついてくる。
柔らかいふくらみかけの胸の感触がふわっと伝わってきて、理、理性が。
「天馬お兄様、おっぱい大好きですもんね♡」
「へ、変な催眠術かけるな!」
「かけていませんよ。お兄様は心からわたしの心と体を大切に思ってくれているんです。うれしいなー……」
すると前から、ダダダーと眼鏡のオタクっぽい小太りの少年が走ってきた。
「てててててんま殿⁉︎ そそその少女はいったい……⁉︎」
「あー、俺の幼馴染だ。学校見学したいって」
「ふおおお〜! ぐやじいぐやじい! ユルゼナイ……ッ! オオオオオ」
バケモンやんか。ただのバケモンやんか。
「お、落ち着けよ丸岡。俺とサキちゃんはけしてそんな仲じゃ」
「なんですかこの怪物は」
なんだなんだ〜、と一年生の各クラスから沢山の生徒たちが、こちらを見にやってくる。
「なら、証拠を見せろ! 貴様とその美少女が恋仲でないという証拠をっ! 場合によってはコ〇スッ‼︎‼︎‼︎」
「モンスターじゃねえか! 公共の場で強い言葉を使うな! 捕まるぞ!」
「オークですね。天馬お兄様の高校、偏差値が高すぎてまともな生徒がいないのでは? ……どうします? 少し痛い目に合わせますか」
「いや、あいつにはまだ人の心が残っている!(多分)説明すればなんとかなるはずだ! なあ、サキちゃんは中学一年生だぞ? そんな子供に高校生の俺が欲情するわけ――」
「…………【好感度250%】」
「ブルアアアア⁉︎」
「天馬ツバサ貴様アアアアッ‼︎‼︎⁉︎」
地獄か、ここは地獄なのか……?
憤慨する丸岡。
ふにっと腕に当たっている道命サキの未成熟な双丘が俺の性癖を捻じ曲げてくる。
「貴様アアアア、その美少女とエッッッな仲だなァ⁉︎ さてはアアアア‼︎‼︎⁉︎」
「チガアアアアーッ⁉︎」
そこで、サキちゃんがにっこり笑って爆弾発言する。
「天馬お兄様はどうか知らないんですけど、わたしは天馬お兄様のことが大好きです。……その、エッチなことも時々、ねー? もっと仲良くしたくて〜〜〜♡」
女子生徒が「えー♡」「かわいー……♡」「やだー♡」とキャイキャイ喜んで、男子生徒の面構えが変わって修羅のようになる。
俺の腕に抱きついたまま、道命サキはオーク化した少年の横を通り過ぎて、たぶん、わざと聞こえるように言った。
「あとでお馬さんごっこしようね、天馬お兄様♡」
と――くん――――
オークはショックのあまり気絶した。
じゅ、授業さえ始まってしまえば、きっと、たぶん、トラブル続きから解放される筈!
――――――――
あとがき
短編なので、あと少しで終わります笑 キャラの癖が強い笑
もう少しだけお付き合いください。たまには気の赴くままに書くのも楽しいですよね!
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