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まえがき
できたらゴールデンウィーク中に完結させたいですね。
楽しんで書かせてもらってます。応援ありがとうございます……!
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「ねえねえ、何あの子!」「かっわいい〜!」「ほら、お嬢様中学の制服よ?」「頭いいんだー」「天馬くんと一緒に歩いているわね」
俺とサキちゃんが校門から歩いてくると、駐輪場がザワザワし出した。
そこに「「「ひゃひゃひゃひゃ!!」」」と下卑た笑いが響き渡る。
「くっ、サキちゃん! 生徒会だ! 族だ!」
「……生徒会?」
「ようようようよう! 一年Aクラス、天馬くんよ〜〜〜⁉︎」
生徒会長がガニ股で歩いてきて、俺の隣に立つサキちゃんをじろじろと見る。
「この女は?」
「わたし、道命サキといいます。天馬お兄様の幼馴染です」
「幼馴染〜〜〜⁉︎ ひゃひゃひゃひゃ! 天馬ァ⁉︎ とんだロリコンじゃねえか! 中学生のママの付き添いですかァ! ……学校の許可、取ってこの敷地に足踏み入れてんだろうなオンナァ」
「許可は取っていません」
「なら帰れぇ……今なら見逃してやるぅ……」
生徒会長は凄みを効かせるが、サキちゃんには全く怯む様子がない。
当たり前だ。
だってサキちゃんは……!
俺は懇願する。
「せ、生徒会長! 見逃してください! ただ、サキちゃんは校内を見学したいだけなんです!」
「なら、自分の学校はどうしたァ……? 今日は平日だぞゥ……⁉︎」
「……さいですね」
「ああん⁉︎」
「うるさいです。【…………曲がれ】」
瞬間、ゴキ⁉︎
と、生徒会長の首が九十度回った。
「「兄貴〜〜〜!!!」」
ガリガリ&ヒョロヒョロの副会長、書紀が絶叫する。
「戻れ」
ゴキ!
今度は生徒会長の首が元の位置に戻り、彼は膝からくず折れて沈黙。
「あなたたちは何も見なかった。いいですね」
パチン
サキちゃんが指パッチンすると、こちらをギョッとした表情で見ていた生徒たちが、平然と歩き出す。
「あいたたた……。あれ、おっかしいぜ〜。首が……ヒィ⁉︎」
生徒会長は自分の首をゴキゴキと回しながら、サキちゃんを見て絶句する。
「わたしになにか?」
「いえ、なんでもございません〜〜〜!」
「「兄貴〜〜〜!」」
道命サキ、絶対に敵に回しちゃいけない女の子だ。
生徒会長メンバー、族はそそくさと校舎に逃げ帰っていった。
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