用語集:第一部

 用語(※下段に記載)


『ソーマ(気・丹)』:吸血鬼の活動力。生命力そのもの。

 これを使用する技術は、人間の不老不死にまつわる。


『吸血鬼の血』:女帝のプロトコルがかかっており、吸血鬼体内のソーマを微量ずつだが、常に消耗するようできている。

 当初の作製には、辰砂が利用されていた模様。

 マナスに投与されたものは、女帝のプロトコルを解いた、特殊辰砂に極めて近しい事物であるが、作成者が死亡してしまったため、マキビらが知ることはなくなった。


『特殊辰砂』:ソーマで形成される永久機関を制御する、媒介となるもの。

 錬金術では賢者の石に照応するらしい。

 それが永久機関のソーマを汲むことで、人は不老不死に至れる。

 実質、吸血鬼の血と役割はほぼ同じである。


『黄白丹』:永久機関。制御するためには特殊辰砂かそれに準ずる『媒介』が必要となる。


『クライシス・シンドローム』:吸血鬼社会において発生した、伝染性の壊血病。

 ソーマの著しい欠乏症状に陥り、当初は吸血鬼とて、致命的なことに。

 女帝は治世のため、吸血鬼社会の弱体を願っているが、この奇病に社会を壊されても困る。

 未知なる奇病解明のため、吸血鬼と人の技術を結集した防疫機関・教育機構を発足させる。

 カルセドニウス学園の前身組織であった。


『錬丹術』:文字通り、丹を扱う技術。

 東方国家で草の根的に栄える。丹には霊長生命本来の肉体に備わる「内丹」と、別途ソーマ・気を鉱物や無機物または擬似電位生体へ集約・定着させた「外丹」が存在。

 外丹の作製には辰砂が利用されるが、東方国家では内丹と外丹の用途を意図的に混同され、辰砂を使用した技術者が、時の為政者や皇帝を死に至らしめる事件が連続して発生、その経緯と危険性から、辰砂や外丹を扱う技術は禁術に近しい扱いを受ける。

 柊重工が開発した「黄白丹」は外丹の思想を利用した永久機関である。


『錬金術』:それを用いる職種を「錬金術師(アルケミスタ)」と呼ぶ。

 錬丹術は生命の気を扱う思想が前提にあるかたや、錬金術は無機物や金属を用いた技術アプローチが多く、蒸気機関の時代もこれによく馴染むが、吸血鬼社会からは「吸血鬼を殺せるエル結合材」を作製できることから、新規の参入は許されず、アイドニも実家からの世襲である。途絶えさせるには惜しいが、吸血鬼社会には諸刃の刃と言ってよい技術なのだ。


『甲冑機・可変甲冑型車輛機』:蒸気機関の発達したこの社会で活動する水蒸気を主たる動力源とする人形型のパワードスーツ。

 後者は車輌ビークル形態があり、変形する。

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