第20話 アジトの秘密 1
次の日、牢屋のある通路に電気がつき、5人は目覚めた。
リンダ みんな、起きて!誰か来るよ!
マイケルが目をこすりながら、起き出した時、隣の牢屋からは男の助けを呼ぶ声が聞こえた。
理歌 助けようよ
ロブ なら、俺が行くよ!みんなは、援護をよろしく
全員が静かに頷いた。
叫び声が聞こえる方向を警戒しながら、跡をつけていくと実験室のような場所にたどり着いた。
実験室には多くの動物の死体が保存されていて毛皮等が壁にかけてあり、薬品が並んでいた。
そして、叫ぶ男は両手、両足を縛られて汚れたベッドに寝かされた。
寝かされた男に白衣を着た人間が近づき、薬品をポケットから取り出した時、ロブが動いた。
ロブの両手が緑色に光り、部屋は毒ガスに包まれた。
白衣の人が慌てて口と鼻を両手で抑えた所を
シャムが高速移動で縛られている男に近づき、雷魔法で両手両足を縛る手錠を壊した。
シャム 静かに!あんたを助ける!OK?
男は無言で頷いた。
その間、リンダがパラライズナイフで白衣の連中を痺れさせて動けないようにした。
ロブ みんな、行こう!
白衣の人間 早く、緊、急、連、絡、を!
理歌 待って!これ、使ってみようよ!
理歌が白衣の男が持つ薬品入りの注射器を男の手から取り上げると白衣の男の腕に刺し、薬品を注入した。
リンダ 理歌~♪やるじゃーん♪
ロブ とりあえず、成功だね!多分、僕らの存在は知られちゃったけど
理歌 どうなるかな~?
全員で白衣の男を眺めていると皮膚はただれていき、年齢が加速して年老いていった。
理歌 うわ!きっもー!
ロブ 何だよ?この薬?
助けた男が話し出した。
誰か知らないけど、ありがとう。本当にありがとう。でも、君たちみたいな子供がどうして?それに人じゃないよね?
リンダが眉をしかめながら、男を下から見上げた。
リンダ 質問はさ、1つづつお願い。アタシ、リンダ!魔王様の1番弟子のゴブリンだよ。
この子は理歌。人間だよ。
マイケル 1番弟子?いつから?
リンダ うっさい!この人、知らないんだから、そーゆー事で良ーじゃん!
ロブ 話しは、あとね!行こう!
男はキョロキョロしながら、頭をかき、付いてきた。
男 あのさ、俺、仕事で来たんだけど?ここ、どこか分かる?
あ、名前は宮野。よろしく。
マイケルが空き部屋を見つけると、全員を扉の中へ入れた。
マイケル 倉庫?かな?モップとかあるし。とりあえず誰もいない!
リンダ うん。良いね!一旦、落ち着こう!
理歌 で、宮野さんは何の仕事で来たの?
理歌がカバンからメモ用紙とペンを取り出し手に持った。
宮野 あー、それ、多分、俺、騙されたんだよ。一応さ、3日間、食って寝るだけの実験に参加したら20万くれる。ってゆうネットの募集に参加したら、これだったんだ!
理歌 ふーん。で?
宮野 うん。で、参加したら、最初は本当に食って寝るだけだったし、他は自由にホテルみたいな部屋で過ごせてたんだ。
けど、次の日、起きたら、あの牢屋にいて、頭はフラフラでさ、何が何やら分からなくて、その日、一緒にいた友人が帰ってこなくなったんだ!
だから、きっと何かあったんだ!ってなって様子を見てたら、次から次に死体が運ばれてきてさ、俺、怖くなって。今に至る。
理歌 うん。ありがとう。みんな、どう思う?
ロブ 推測だけど、これって多分、ゾンビ化する実験だよね?
リンダ マジ?魔王様は、魔界のゾンビは墓から蘇った純粋な魔力を有した人間だって話してたよ。俺達、魔王が魔力を与えた死者であり知性のある仲間なんだよって。
だから、今回のゾンビ達は違うんだ!って
マイケル うん。僕も聞いた事ある。こっちの世界に出現するゾンビ達からは魔力を感じない!って。
理歌 全員が同じ意見だね。
宮野 魔王様?って、テレビに映ってた何とか零時って人?
リンダ コール様も魔王様だけど、アタシ達が話してるのは、ミルバ様だよ。
宮野 ?魔王様って一人じゃないの?
ロブ うん。4人いるんだって!しかも、その上にはね?
リンダ ロブ!その先は秘密だよ!
ロブ あっ!
理歌 もう1つ!宮野さんは何で魔力がないの?普通、今の世界では魔素で魔人化してるか死んでるかなんだけど。学校で習ったよ!
宮野 そう言われてもね?一応、ここに来る前は小さな炎くらいは使えたよ。
でも、今は全然なんだ!
ロブ ルーン?かも?
理歌 あー、アタシの特性魔法?でも、アタシ、1分しか封印できないよ。
ロブ うん!理歌の場合、相手が桃様だからだろ?桃様、強いから無理だよー笑
リンダ 桃様を1分、封じれるのは逆に凄いんだけどー!笑
マイケル さて、私語はその辺で、この後、どうしよう?
理歌 ゾンビ化の真実を見るでしょ?
ロブ だね?
宮野 あのー、俺、帰って良い?
理歌 ダメ~!今、一人になるのは危険だよ?
宮野 んー!分かった。従うよ。ここから出たら、右に行って階段を使うと良い。奴等はエレベーターを使うから。
リンダ フラフラで連れてこられたにしては良く覚えてるのね?
宮野 最初、俺より前に牢屋にいた人から聞いたんだ。逃げるなら、そこからだって!その後は分からない苦笑
そして、全員で階段へ向かった。
調査3日目
・人をゾンビ化する実験が行われているかも?の曖昧な情報を取得した。
・宮野とゆう男を助けた。
・脱出ルート1を見つけた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます