第8話 parasite 2

8月4日

沖縄の那覇のホテルに零時達が到着したのは夕方16時。


プール付きのリゾートホテルの夕観はオレンジ色の見事な景観であった。


零時が支配人と握手を交わし、礼をすると、全員に告げた。


 部屋は各自、好きに使って良い。今回は貸し切りだ。鍵だけはフロントで受け取れ。


美羽 アタシは勿論、零時と一緒ね♡


美羽が零時の腕にしがみつく。


零時 うむ。


そこへ「わー!」と叫びながら零時に向かってくる男がいた。


ドンッ!と音がして零時が振り向く。


零時 あー、悪い。


男 へへっ。やったぜ!お前だろ?テレビに出てた魔王ってのは?


零時が背中に刺さったナイフをすっと抜いた。


美羽 零時?血が。


零時 問題ない。あー、俺の事だろうな。この世界で魔王は俺だけじゃないか?多分。

で、何の用だ?


零時の血が元に戻り、背中の傷も一瞬でなくなった。


男 わっ、わー!


男が逃げたが、慎吾がすぐに襟首を捕まえてフロント前に連れ戻した。


慎吾 あのさ、俺達、何も恨まれるような心当たりがないんだけど?


男 ご、ごめんなさい!ごめんなさい!

男はすぐに土下座をし、手を合わせはじめた。


零時 いや、かまわん。俺達は人間には何もしねーから。


男 ほ、本当か?何だか、聞いてた感じと違うねー。


慎吾 おい、だーからー、理由を話せつーの。レディちゃん、コイツ、拘束よろしく。


レディ ンフッ。今夜のディナーだとしたら、最悪なシェフね。


レディが口から蜘蛛の糸を出すと男を壁に縛り付けた。


男 わ、分かった。話す!話すよ。俺は雇われたんだ。レジスタンスって組織に。お前をやれたら500万やるって。ネットに書いてあるんさ。


章典 は?何てサイトだよ?


男 グルアントアンジー。って最近、出来た闇サイトのSNSさ。


全員が顔を見あせて首を横にふった。


零時 まぁ、良いさ。人間に俺はやれん。軍に核兵器ってのを見せてもらったが、ただ煙をまくだけだった。あれはツマラン。お前のそのナイフの方がよほど、楽しかったぞ笑


美羽 笑えないよ!バカ!


その時、棺桶がガラッと空いた!


ふぁー!良く寝たなり~


章典 ドマ笑


ドマ おっ、お集まりでどうした?


桃 ドマちゃん、おはよう♪


ドマ これは、美少女の笑顔で起こされるとは私、幸せでございまする。


零時 さて、ドマも起きた事だ。全員、部屋へ。


その時、男が唸り声を出し、体が白い色に変化していった。背中からは翼が生えだし、レディの蜘蛛の糸が剥がれていく。


レディ あら?往生際が悪い事。


レディが蜘蛛の糸に魔力を込め更にきつく縛り付ける。蜘蛛の糸は真っ黒になっていき、男の体に徐々に食い込んでいった。


零時 レディ、やれ。


レディ あら、情報は聞かなくて良いの?


零時 記憶はもう読んだ。闇サイトってやつが、どうやら問題なようだ。


レディ そっ。


レディが更に魔力を込めると男の体を縦横無尽にバラバラにした。

そして、宙に舞う血を吸いはじめた。


レディ ンー、チュパ♡魔力は持ってないようね。てゆーか、この男、死人よ?

どうなってるの?


レディが指に付いた血を舐めながら話した。


零時 パソコンで闇サイトにアクセスをして死んだようだ。じゃ、この話しは、とりあえずあそこでするとしようか?


ドマ おっと、お残しがあるぞ!


ドマが男の体から飛び出した白い物体を捕まえた。


白い物体は綿毛のようなフワフワした物体で翼が生えていた。体長5センチくらいの生物だった。


桃 ドマちゃん、ナイス♪それ、頂戴♡


ドマが桃に物体を渡すと男の残り血を全て吸い尽くした。


ドマ んー、まぁまぁか。この男、童貞だから中々の味♪

子供が一番、美味しいんだけどな~


桃は綿毛の生物をつまみながら、愉しげにふったりしながら遊びだした。


桃 おや、口がある~♡綿毛ちゃーん!話せるかい?お~い?


ウルサイ!


桃がニタ~と笑うと顔を綿毛に近づけた。


桃 お名前は?


ナマエ?ナイ!


美羽 へー、それ話せるんだ!なんか可愛いかも?♡


桃 でしょ~?キーホルダーにするの♡


美羽 えっ?笑


成果


・ドマとレディの基本ステータスが上がった。


・闇サイトとレジスタンスの情報を入手した。


・桃が謎の寄生生物を捕獲した。































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