1月31日
ポン、ポン、ポン、ポーン
カシュッ
ゴクゴクゴクッ
「あ゛ー。sveidラジオ!」
「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」
「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」
「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」
「火曜日ね。Tuesdayね。チューして」
「そういうキャラはきついと思うぞ」
「こうでもしないと会社に行く気力がわかないのよ。あんたは一日家だからわかんないでしょうけど」
「なんだ。行ってらっしゃいのチューってことか。あとで玄関でしてやる」
「じゃあ頑張る」
「よし。お前ら、動画聞いたか?」
「動画聞いたって面白い表現ね」
「演奏してる動画なんだから、見るというより聞くだろ。なんだ、姐さんは音楽を見るのか」
「そういうことじゃなくてね。演奏してる風景だし、動画を投稿してるわけだし、どっちが正しいのかなーって」
「当ってるか間違ってるかなんてどうでもいいんだよ。聞け」
「それはそうね。聞いてね」
「じゃ、今日のメールだ。ヒレカツ。最近タバコを吸うと頭が痛くなります」
「多分酸欠よ。控えた方がいいわよ」
「辞めれるなら辞めてんじゃねえのか」
「電子タバコにしときなさい。アイコスとか、グローとかプルームテックとか最近いろいろあるでしょ」
「でもあれ美味しくなくない?」
「あら、そうなの? 吸ったことないから知らないけど」
「昔、試供品でもらって吸ったことあんだけど。なんか、モワーッて熱くて、臭いがきもくて、ガツンと感がない」
「タバコなんてニコチンの依存で吸ってるだけなんだし、いいんじゃないの?」
「なんか吸った感がなくてさー。本数がむしろ増えるし、充電が切れたら吸えないし」
「健康にいいんじゃない、むしろ」
「わかってねえなー、姐さんは」
「私も一応喫煙者だけどね」
「次だ。初投稿。バラバラのバラン。先日高校の授業で、三英傑のホトトギスの俳句を知りました」
「高校生でそれを初めて知るってのは不安になる報告ね」
「お二人は、自分の性格を表すならどんなホトトギスの俳句を作りますか?」
「なるほど、そういう話ね。即興で作るのは限界があるタイプね」
「じゃ、姐さんどうぞ」
「えー、ちょっと待ってよ。何かしらね。んー、理由調べろ。とか?」
「なんだそれは」
「鳴かぬなら理由調べろホトトギス。鳴かないなら鳴かないなりの理由があると思うから。というかそもそも、鳴くってどういう原理なのかしらね。鳴かぬなら原理調べろホトトギス。で、どうかしら」
「アドリブのわりに姐さんっぽさが出てていいな」
「アンタはどうなのよ」
「私かー。ん-、鳴くのを探せ」
「その心は?」
「ん? 心?」
「あー、意味は?」
「意味か。 鳴かない奴に意味はないんだよ。鳴いてるやつを探せばいい。どうせその辺にいるんだ」
「というかアンタなら、鳴くやつがちらほらと寄ってきそうではあるわよね」
「そういうことだ」
「これで満足かしら?」
「よし、今日はここまでだな。姐さん」
「はいはい。この前の日曜日に、けいおんの『Girls in Wonderland』のカバーを投稿しました。最初のカバーの『magicaride』とあわせてぜひ聞いてね」
「死んでも聞け」
「あとは、メールフォームあるので、メールください」
「NGなしだ。何でも来い」
「今日は
「じゃあなー」
「行ってきます」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます