ワガママ シマイ

第1話

ワガママ シマイ　

私の友人はとてもワガママで、欲しいものはたとえ人の物でも奪っていくような人間です。

「自分の物は当然自分の物。

他人の物も自分が欲しいと思えば自分の物。」

という考え方で生きている。

欲しいものを手に入れる為なら、手段を選ばないので、たまに友人が嫌になります。

私が旅行に行った時は、当然のごとくお土産を買って来るように言われます。

お土産は〇〇の〇〇を何個とお店も商品も指定してきます。旅行中もLINEがきて、アレもコレもと次々と増えるお土産リクエストは私の予定などお構いなし、もし買って行かなければ一体なにを言われるか……。

買わなければ、なぜ買って来なかったかと問いただされ、間違えて買っていけば、これではないと怒るのだ。

当然だが、お土産なのでお金は払わないし、お礼も言われない事が多い、自分が指示した物を手に入れたらそれで満足で、私の旅行が友人のお土産探しで終わっても気にしないのです。

私はこの友人のワガママにウンザリして、旅行はなるべく秘密にしてお忍び旅行をするようにしています。

ですが人の秘密というものは、何処からか漏れて友人の元に届くのです。

ワガママな友人に知られない旅行をするには、周辺の友人、知人にも言わずに旅行に行って、旅行の楽しい思い出話すらも出来ないのです。

でもワガママな友人の友人は続けたいと私は思うのです。