第6話

 すごく果かない同居生活だったが、これでも私はスカッとしている。だって、彼が悪いんだもん。もう『太陽に当たれない病気』の子供を近くに起きたくない。それほどに面倒な子供はいないから。


 さて、私はこんなものを使うことにした。『Let's go to loveレッツゴートゥーラブ』これは、マッチングアプリで、若者に人気のアプリだ。なぜって、キャッチコピーがそもそも、「アオハルつくろうレツラブで」なのだから。アオハルというには少し遠くなったが、一応使えなくはない。私は人生を共にするパートナーを欲する者。手段は選ばないのだ。


「こんにちは。ワジツって言います。好きなものは焼きうどん、嫌いなものはワサビとからし、好きな男性のタイプはアイドルのsevenの金指志々雄君、デートしたい場所はレストラン・・・・・」

 そんな感じで、書かなければならないプロフィールを埋めていく。

 すると、超高性能AIが、登録している住んでいる人が近い、相性が合う人を探し出してくれるのだ。


 ・・・・・10分後、スマホが震えた。

(よっしゃ、来た)

 スマホを取り出すと、一軒だけヒットしていた。

『良い川辺の善い男』さん。

 自分で良い男って言ってるほどには良い男なのだろうと思って、プロフィールや恋愛歴など様々なことを見ていくと・・・・・。

「言うことなしじゃん!!!!」

 思わず、声に出た。

 早速、私はメッセージを送る。


 今付き合っている人がいなければ、メッセージを送ることができる。そして、相手が返してきてくれたら『友達』となる。そして、『恋愛開始』ボタンを二人で相談して合意したら押す。そうすると、本名や相手の住所などの個人情報を知ることができるようになる・・・・・らしい。


『良い川辺の善い男さん、こんにちは。私はついさっき、このアプリに入ったばっかりで、まだ全く分からないんです。色々教えてください。そして、近いうちに彼氏、そして夫になってもらいたいです。一致点を見たらわかるように、とても一致しているところが多いので、様々なことを一緒に楽しめると思います。お返事待ってます』

 そのまま、鞄にスマホを入れて、会社に行った。


 会社に行ったと言っても、私は章の時に専業主婦だった。だから、会社にはまだ入っていない。つまり、これから面接に行くのだ。

 会社は『富市運送とみいちうんそう』という。私は運転が超得意で、結婚する前は別の運送会社に勤めていた。

 スタスタと入室すると、面接官が待っていた。

「それでは面接を始めます――」

 履歴書を出したり、意気込みを話したり、会社の共感点を話したりすると、面接は終わった。

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