第106話 ルブスト 18
突然のことに冒険者や兵士たちも動揺している。しかし幹部たちの動きに合わせて冒険者たちは商会討伐に傾いていく。冒険者たちの一部には事前にこの事が知らされていたのか徐々に組織的な動きに変わっていく。
ベティル商会の構成員たちは、この状況に焦り始める。このままでは、自分たちが討伐されてしまう。ベティル商会の構成員は、すぐさま行動を起こした。まずは、商会が雇った冒険者たち以外を倒し戦力を減らすことにし、商会構成員たちが一斉に攻撃を仕掛ける。
戦いは、激しいものになり、双方に多くの負傷者が出た。しかし、数に勝る商会構成員たちの方が有利に戦闘を進めていた。
そんな中、突然ものすごい風が巻き起こり、上空にナンギ鳥が現れる。ナンギ鳥は上空からこれまで盗んだと思われるものを落とし始め、さらに風を巻き起こしあたりは暴風が吹き荒れる。
その光景を見て、人々は驚く。その光景はまるで魔物が人々に罰を下しているかのようだった。
その場にいる多くの者は、この天変地異のような出来事が、裁きだと感じるようになる。そして、この事態を収めるのは自分たちではなく、神の信奉者だと感じた一部の人々は、教会からの随行員に叫ぶ
「おい! お前ら何とかしろ!!!」
「そうよ! あんたらがあの鳥を連れてきたんでしょ! 責任とりなさい!」
「そうだ! 何とかしろ!」
商会の構成員たちは口々に叫びだす。
「何言ってんだ! 俺達だって被害者なんだぞ!」
「こっちは仕事で来てんだ!」
「ふざけんな! どうなってんだ!?」
「やめろ! こんなことで言い争ってる場合じゃないだろう!」
「もういい! 俺たちだけでやるぞ!」
ベティル商会側の面々は怒り狂い、冒険者たちに対して総攻撃を開始した。
一方、教会側の人間たちも黙っていなかった。自分たちの計画とナンギ鳥の出現が重なり、パニック状態に陥る。しかし、ここで引くわけにはいかないと、必死に抵抗する。冒険者たちも、この予想外の展開には、驚き、一旦、距離を置くことにする。
こうして、ベティル商会、教会と冒険者たちの戦いが激化していく。
一人の冒険者が、ベティル商会の幹部を倒そうと斬りかかる。しかしその冒険者は、返り討ちにあい倒れてしまう。それを見た他の冒険者たちは一気に攻勢に出る。
数十分後、ベティル商会の幹部たちはどんどんと減っていき、とうとう幹部一人になる。
ベティル商会の幹部は、 最後の望みをかけて呪文を唱える。
すると、突然地面が揺れ、大きな穴が開く。
ベティル商会の幹部は、そのまま逃げようとするが、討伐隊のメンバーに阻まれる。討伐隊は、ベティル商会の幹部を捕まえると、縄で縛り上げる。討伐隊の活躍によって、ベティル商会の構成員を捕らえることに成功、ベティル商会側は全員捕らえられる。
冒険者たちは、ベティル商会・教会関係者の捕縛に成功したのであった。
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