15 セーフハウス

 二人だけの空間に、場所を移した。周囲の取り巻きだけでなく、警護の連中も振り切った。翔太なりに、誰からも身の安全を確保する手段は持っている。

 晶子から、いったい何人の相手をしてきたのかと問われ、先日受けた報告をそのまま答える。もちろん十二歳の時からの数など、覚えているはずもない。適当に掛け算して想像してくれ。

 顔を合わせたことのある子などいないが、いることは知っている。

「自然主義的だな」

 素直に賞賛の言葉として受け止めておく。

 殺してやりたいと、思われていることだろう。

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