第3話 ウザいオタク

『ワズっち、今日レスくれなかったね。

折角ライブにきてるのに、これじゃ他界するよ?』

とにかくウザい田中との物販が憂鬱にスタートした。


なんだろ、チェキ残数が見えていないころより殺意が増す←


とにかくウザい田中は、常連ではない。

現場には殆どこない。

それなのにツイッターでは常連きどり。

挙げ句に来たら来たでこれだ。


やれライブ中にレスくれない。

ツイートにすぐイイネしてくれない。

入場特典サービスしてくれない。

他の現場では、あーだこーだ。


あれしてくれない。

これしてくれない。

ブーブーブーブー

くれないの豚だ←


他のオタクは遠慮して言わないけど、

言っちゃう俺ってカッコいい。

自分は1ランク上の存在。

とんだ脳内お花畑野郎だ。



オタクとしての距離感と価値観が完全にズレてる。

なにより現実と理想の自分との乖離が激しい。


現実のお前は、アイドルに対して横柄なだけ。

いや、立場の弱い相手に強くでる厄介な嫌われ者

ただの迷惑な説教オタだ。

こういった類のオタクは説教をし、自分の言う事を聞いてほしいだけ。

コントロールしたいのに、自分の感情をコントロールできていない。

自己愛が肥大化し、体型や人相にまでにじみ出ている。

他界で一喜一憂する新人アイドルや気の弱いアイドルの天敵と言える。


いっそ他界して欲しいがチェキ残数3と、これまたウザい。


私も既にうんざりして、岩塩投げつけるレベルの

塩対応をしているのだが自分だけ特別な対応。

隠れ推され、真の理解者と異常な脳内変換をしているらしく、

一向に他界してくれない。



アイドルはファンに優劣をつけるなと反論されるかもしれないが

チェキ残数がみえてる私には無理な相談だ。

イヤでもオタクに優劣がつく。


みえている事が絶望になりえることを知った。

迷惑行為だが出禁にするほどではない、それがキツい。

完全に迷惑好意。

ヤツからの好意が迷惑なのだ。


ただ、とにかくウザい田中は、新人アイドルを見つけたらアッサリ他界した。


ありがとう、どこかの新人アイドル。

無理せず病まずに適当にスルーできる未来を願ってる。


私は他界を匂わす、かまってちゃんのオタクには、

会いたくなったらまた来てねと返す様にしてたが

とにかくウザい田中には言わなかった。


悪貨は良貨を駆逐する。


私は誰を優先したらいいのか?

私の眼の前ではそれが明らかだった。

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