残チェキ数。

第13話 他現場

ぱたが他現場にいってるらしい。

みかんの前では軽く流したが、

私は意外と気にしていた←

つながり問題でうやむやになってたが

ぱたが他現場に行ってるのは確定らしい。

オタクはなぜ他現場にいくのか。

確かに最近ファンが増えて来た。

次第にぱたに、頼らなくなって済むので

ぞんざいな扱いになっていたかも。

ぱたは独占欲が強い訳では無いし、

何より残チェキ数がほとんど変わってないので

安心していた。

例えば、ラーメンが好きな人でも

カレーが食べたい日はある。

そんな時、常連客のためにラーメン屋が

１人の常連客のためにカレーをつくるなんてことはない。

気分転換なら自分が美味しいと思う

カレー屋のカレーを食べにいけばいいのだ。

私が悩むのは新しく好きなラーメン屋が出来たときだけでいい。

私には残チェキ数という絶対の精神安定剤があった。

人が増えるといろんなことが起きる。

ここでチクってきたみかんを褒めれば

コイツの残チェキ数は増えるだろう。

みかんは他の男オタからも好かれてる

いわゆるオタサーの姫になりかけていた。

他現場の顔も広く、重要ライブでは動員として

チケットを配ってもいた。

そのことで他のオタクも増えたこともある。

マッシュとの件で以前の様な好きアピールはしなくなったが

オタクとしての執着は残ってるみたいだ。

ただライブ中わざとコールしない。

物販やツイートでグループ内推し変を匂わせる。

MC中、DMの件をわざわざ大声で質問する。

現場の空気は悪くなったが

運営的にはスルーできるレベルだったらしい。

使えない、使えなさすぎる。

ぱたはマッシュ事件後も変わらず私を応援しつづけていた。

ぱたは『長く推してるオタクが１番怖いことは、

推しがお金持ちや他オタと繋がることでも、

他現場の浮気がバレて信頼を無くすことでもなく、

自分がしてきた応援が無意味で

無価値なんだと思い知らされることなんだよ。』と

手紙を書いてきてくれた。

それが他現場への動機なんだろうか。

私はそのことをいかに

残チェキ数につなげるかしか考えていなかった。