秘密の時間

@sinju071327

第1話

少人数で行われる英語の授業。少し退屈だけど、これが終わればもう帰れるんだ。今は間の休み時間で。隣の席の好きな人に、肩をトントンって叩かれたから何かと思ったら、好きな人が徐ろに髪をかきあげた。その仕草が少し色っぽくて、ちょっとドキッとしてしまった。露わになった耳許には、髪の毛で隠れていたワイヤレスイヤホンが目に入った。人差し指を鼻に当てて、僕に向けてジェスチャーをする。差し出された手のひらには、もう片方のイヤホンがあった。

「これで共犯だね」

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