第2話 女神


――現在――


「何が起きた?」


 引き続き激しく困惑な俺は、停止している脳を無理やり働かせながら疑問に呟いた。呼吸までも停止していることに気付き、息を大きく吸い込む。


 引き続き困惑な俺は、現状を把握しようと努めながら停止している脳を無理やり働かせて思考した。呼吸までも停止していることに気付く。息を大きく吸い込み、酸素を脳に補給する。



 動揺する俺は、現状を把握しようと努めながら停止している脳を無理やり働かせて思考した。呼吸までも停止していることに気付き、息を大きく吸い込む。



「まっ、真っ白な世界?」


 息詰まりな俺は、あるがままの景色を言葉に変換して疑問に呟いた。両腕を恐る恐る下ろし始め、心拍数が比例して上昇する。酸素が脳に行き届く。


 息詰まる俺は、景色をあるがままの言葉に変換して疑問に呟いた。両腕を恐る恐る下ろし始める。比例して心拍数が上昇し始める。


 酸素が脳に届いて少し落ち着く俺は、あるがままの景色を言葉に変換して思考した。両腕を恐る恐る下ろし始め、心拍数が比例して上昇し始める。



「違う! 地面が白くて、空も白いんだ!」


 一時的に冷静な俺は、直ちに脅威を覚えて思わず目を見開きながら下ろす両腕を静止して声を上げた。景色を慌てて見渡す。


 驚異な俺は、思わず目を見開きながら下ろす両腕を静止して声を上げた。慌てて景色を見渡す。


 景色に違和感を覚える俺は、下ろす両腕を途中で止めて目を見開いて思考した。慌てて周囲を見渡す。



 景色は、遥か彼方に地平線のような一本の線が真横に果てしなく続く。線を境界にする上部は、筆で塗り潰したかのような真っ白な空が広がる。下部は、一枚板のような真っ白な地面が続く。それらの景色の中に、若干の装飾が施されている白色の扉が違和感を放つようにポツリと存在している。



 景色は、遥か彼方に地平線のような一本の線が真っ直ぐに伸びている。それを境界にする下部は、一枚板のような真っ白な地面が続く。上部は、筆で塗り潰したかのような真っ白な空が広がる。それらの景色の中に、先程まで目にしていた若干の装飾が施されている白色の扉が違和感を放ちながらポツリと存在している。


「ハッ」


 停止な俺は、不安が過ると同時に再び息詰まりな息を無理やり吐き出して音を発した。不安を直ちに確認するために背後に勢い良く振り向く。背後は、住宅街の帰路が存在しない。真っ白な景色が広大に続く。



 停止な俺は、不安が過ると同時に再び喉元に詰まる息を音と共に無理やり吐き出した。不安を直ちに確認するために背後に勢い良く振り向く。背後は、直前と同様の真っ白な景色が続く。



 不安な俺は、恐怖が過ると同時に再び呼吸が停止していることに気付いてき喉元に詰まる息を無理やり吐き出しつつ短く声を漏らした。直ちに不安を確認するために背後に勢い良く振り向く。背後は、住宅街と帰路が存在しない。真っ白な広大な景色が続く。


 不安が過る恐怖な俺は、背後に勢い良く振り向きながら再び呼吸が停止していることに気付いて喉元に詰まる息を無理やり吐き出しつつ短く声を漏らした。背後は、住宅街と帰路が存在しない。真っ白な景色が遥か彼方まで続く。



「おかしい! 俺は家に帰る途中で、ただ路地に入っただけのはずだ!」


 錯乱な俺は、頭を左右に振りながら叫ぶようにし、両拳を強く固めつつ激しく日常を求めるように声を上げた。恐怖が津波のように押し寄せ始める。



 錯乱な俺は、両拳を固めながら前屈みの姿勢を作りつつ津波のように押し寄せてくる恐怖に精神を押し潰されて日常を強く求めるように思考した。


 焦る俺は、両拳を固めながら前屈みの姿勢を作りつつ津波のように押し寄せてくる恐怖に精神を押し潰されて日常を強く求めるように思考した。



(いったい…、どうなってるんだ………)


 絶望な俺は、断崖絶壁の崖の縁に立たされるかのように思考した。思わず脱力し、唯々放心状態に陥る。崖の縁を津波が幾度となく削り始める。


 絶望な俺は、津波に押しつぶされたかのように思考した。次の瞬間に思わず脱力して放心状態に陥りながら唯々漠然とする。心の中で絶望の淵に立つ。


 絶望な俺は、次の瞬間に思わず脱力して放心状態に陥りながら唯々漠然と思考していた。心の中で絶望の淵に立つ。


に、ある種の絶望に似た感情が生まれ始める。


怯える俺は、次の瞬間に思わず脱力して放心状態に陥りながら唯々漠然と思考していた。心の中に、ある種の絶望に似た感情が生まれ始める。




「やっと、出会えました」


 ぐちゃぐちゃな俺は、唐突に右耳から得も言われぬ澄んだ音を捉えた。音は、ぐちゃぐちゃを一瞬で正常に戻す。視界は真っ白に戻る。



 絶望の淵に立つ俺は、唐突に右耳で得も言われぬ澄んだ音を捉えた。音は、ぐちゃぐちゃな精神を一瞬で正常に戻す。



「100人目の人間様を、お待ちしておりました」


 正常な俺は、音を声と認識すると同時に全身から冷や汗を噴き出してぎょっとする。



 ぐちゃぐちゃな俺は、音を声と認識する直後に全身から冷や汗を噴き出してぎょっとする。



(そこには、誰も居なかったはずだ!?)


 恐怖な俺は、右側に勢い良く振り向きながら思考した。身構える視界に、神々しく輝いて見える人のような姿を捉えた。


 恐怖な俺は、右側に勢い良く振り向きながら身構えつつ思考した。視界に、神々しく輝いて見える人のような姿が映し出された。



 違和感な俺は、右側に勢い良く振り向きながら身構えつつ思考した。視界に、神々しく輝いて見える人のような姿が映し出された。



 音を声と認識する直後に全身から冷や汗を噴き出してぎょっとする俺は、右側に勢い良く振り向きながら身構えつつ思考した。視界に、神々しく輝いて見える人のような姿が映し出された。





 俺は、直ちに人のような姿に目を奪われる。


 俺は、一目でこの人のような姿に目を奪われる。


 輝いて見える長く白い髪、同様に見える透き通るような白い肌、整った顔立ちの中にプリンとした濡れた唇、女性のような温もりを感じさせる体型の上に纏う露出が高い滑らかな純白のドレス。優しい微笑みを浮かべて両手を下腹部の前で軽く結ぶ姿は、瑞々しくも艶めかしくもある。真に、この世のものとは思えない絶世だ。


(これは…、人? 女性…、なのか?)


 困惑な俺は、思わず息を飲み込みながら心までも奪われつつ唯々愕然と思考していた。



 目を疑う俺は、思わず息を飲み込みながら心までも奪われて唯々唖然と思考していた。


「ぐっ」


 苦痛な俺は、思わず唐突に頭痛を起こしたために前屈みの姿勢を作りながら視線を地面に落としつつ苦痛の声を漏らしていた。


 苦痛な俺は、唐突に頭痛を起こして思わず前屈みの姿勢を作りながら視線を下に落としつつ苦痛の声を漏らしていた。


 唖然としている俺は、唐突に頭痛を起こして思わず前屈みの姿勢を作りながら視線を下に落としつつ苦痛の声を漏らしていた。



「ごめんなさい…。負荷を掛け過ぎました」


(ふ…、負荷? 何を言って…って、なんだ? 痛みが消えた?)


 人のような姿は、少しだけ俯くようにして話した。不意な俺は、輝きが薄れ始める人のような姿を横目にしながら思考し始め、視線を地面に戻して正常に戸惑いつつ思考し終えた。



 人のような姿は、少しだけ謝罪するように話した。意表を突かれて戸惑う俺は、輝きが薄れていく人のような姿を横目にしながら思考し始め、視線を下に戻して正常に戸惑いつつ思考を終えた。


(ど、どうなってる!? それに…、こいつはいったいなんだ!?)


 混乱な俺は、正常に戸惑うこと事態が正常ではないと理解しながらも正常に判断しつつ思考した。人のような姿を再び横目にする。人のような姿は、優しい微笑みを見せる。



 混乱な俺は、頭部を右手で抑えながら正常に戸惑うこと事態が正常ではないと判断しつつ再び人のような姿を横目にして思考した。人のような姿は優しい微笑みを浮かべる。


 混乱する俺は、右手で頭部を抑えながら正常に戸惑うこと事態が正常ではないと判断しつつ再び人のような姿を横目にして思考した。人のような姿は優しい微笑みを浮かべる。



(まさか、俺は…!?)


 正常な俺は、視線を地面に落しながら人のような姿の優しい微笑みと先程の閃光を思い出して言葉では表現できないほどの恐怖に支配されつつ思考した。しかし、恐怖は直ちに除去される。


 人のような姿の優しい微笑みと先程の閃光を思い出して察する俺は、視線を地面に落しながら言葉では表現できないほどの恐怖に支配されつつ思考した。しかし、恐怖は直ちに取り除かれる。


 人のような姿の優しい微笑みと先程の閃光を思い出して察する俺は、視線を地面に落しながら言葉では表現できないほどの恐怖に支配されつつ思考した。しかし、恐怖は直ちに取り除かれる。



(懐中電灯の光って思ったのは、実は暴走トラックか暴走自転車だったのか? それで、俺は命を落としたのか? う~ん…。さすがに分からないな~。だが、呆気ないものだな…。やけに頭の中がスッキリしてるから、そう思うのか…?)


 冷静な俺は、少しだけ拍子抜けして思考した。


(それにしても、冷静に混乱してるって分かるからそれを冷静に判断して、それはおかしいと混乱してそれに冷静に気付いて混乱して、また冷静に混乱して冷静に………。やめだやめだ。頭がおかしくなる)


 おかしな俺は、刻々と眉間に皺を寄せなが冷静に混乱して冷静に分析するが再び冷静に混乱しために頭を左右に振りながら冷静に思考を断念した。



 戸惑う俺は、刻々と眉間に皺を寄せなが冷静に混乱して冷静に分析するが再び冷静に混乱しために頭を左右に振りながら冷静に思考を断念した。


(それより、たぶんこれは現実だ。俺は大人なんだから、この事は素直に受け入れよう)


 冷静な俺は、日頃から大人とはどのような存在なのかを自問自答していて少し肩を落としながらも唯々現実を直視してそれを許容しようと思考した。


(問題は、この場所とこいつだ)



 困惑な俺は、視線をそのままにしてゆっくり体を起こしながら問題点を見極めつつ思考した。


 悩む俺は、視線をそのままにしてゆっくり体を起こしながら問題点を見極めつつ思考した。



(確かめないといけない)


 冷静な俺は、決意を固めて思考した。慎重に右側に振り向く。視界に人のような姿の足元を捉える。恐る恐る顔を上げ始め、人のような姿の頭部を捉える。


(なんで、あんな顔してるんだ?)



 懐疑な俺は、人のような姿の怪訝な表情を見つめながら疑問に思考した。表情は僅かにひくついている。


 意表を突かれる俺は、人のような姿の怪訝な表情を見つめながら疑問に思考した。表情は僅かにひくついている。



(まあいい)


「あ、あなたは、誰ですか?」


 不満な俺は、怪訝に思考した。続けて、言葉を詰まらせながらも疑問に尋ねた。


「わっ…、こほん。私はアウラと申します。あなた達の世界で言うところの、女神と呼ばれる存在です」


(めっ、女神!? かっ、神ということか!? 神…、なんて、本当に居たのか!?)


 ひくつく女神は、咳払いをしたあとで直ちに表情を整えて非常に優しい微笑みを見せながら返事を戻した。驚愕な俺は、思わず目を見開いて後方に数歩たじろぎつつ思考していた。


(落ち着け。分からないことは考えるな! 神という存在が、どういうものなのかは分からないが…、んん? いや、分からないことは考えるな!)


 全身の血の気が失せるような感覚に捉われながら怯える俺は、咄嗟に自分の精神を守るために体を左側を背けつつ縮こまるようにして思考した。続けて思わずうっかりするが、直ちに冷静さを取り戻して頭を左右に振りながらそれを修正しつつ思考した。


(とにかく、今はすぐに冷静になれる。一つずつ問題を解決していけば、絶対に大丈夫なはずだ!)


 冷静な俺は、過去の経験則から自信を取り戻して思考した。再び慎重に右側に振り向く。恐る恐る顔を上げ始め、女神の優しく微笑む表情を捉える。


「こ、ここはいったい、何処なのですか? あ、あなたが女神ということは…、俺は…、死んだのでしょうか…?」


「ここは神界と、あなた達の世界との狭間になります。そして、あなたは死んではいません。あなたがあの路地からこの地に辿り着けたのは、特別な波長を持っていたからです」


 言葉では表現できないほどの恐怖に囚われる俺は、しどろもどろになりながらも現状を尋ねた。落ち着く女神は、再び非常に優しい微笑みを見せつつ返事を戻した。


(り、理解が追い付かない…。だが、ここは神界…、異世界、ということか? あの路地が異世界に繋がっていて、俺が特別な波長を持っていた。だから入ることができた。そういうことなのか? 待っていたとは、どういう意味だ?)


「その通りです。ここは異世界とも呼ばれる世界。先程もお話したように、波長の合う方のみが辿り着ける場所です。そして、私はその方をずっと待ち焦がれておりました。あなた様がその方なのです。あなた様には、私の世界を調べてほしい。どうか私の願いを、聞き入れては頂けないでしょうか?」


「ちょ、ちょっと待て! 俺はまだ、この場所のことと自分が死んだかどうかしか聞いてない! それなのに!」


 混乱する俺は、思わず女神から視線を逸らして振るえる右手で口元を強く抑え込みながら地面を見つめて思考した。語るように話し始める女神は、詳細を説明したあとに頭を下げて尋ねた。鼓動を張り裂けんばかりに波打たせながら動揺し始める俺は、思わず目を見開いて女神に勢い良く顔を向けつつ大声を上げていた。頭を上げる女神は、沈黙する状態で優しく微笑む。


「くっ!」


 女神の仕草に苛立つ俺は、思わず視線を左側に背けながら声を漏らしていた。


(どういうことだ? こいつは、俺の考えてることに対して正確に答えた…。ひょっとして、心が読めるのか!?)


 焦る俺は、鼓動が収まりいく中で視線を落としながら疑問に思考した。視線を慎重に女神に戻す。


「し、調べるのか?」


「はい。私の世界には、魔王と呼ばれる者が存在します。ですが、魔王は3年前に討ち滅ぼされて世界に一時の平和が訪れた…。そのはずなのですが…。何故か今、非常に違和感を持つのです…」


「違和感? どういう意味だ? それに…、女神のあなたが分からない事を俺が分かると言うのか?」


 情緒不安定な俺は、再び言葉を詰まらせながら尋ねた。落ち着く女神は、説明の途中から伏し目がちになりつつ暗い影を落として話した。曖昧な説明に苛立つ俺は、根拠を知りたいと尋ねた。影を落とす女神は、そのままで返事を戻さない。


(話が…、見えない…)


 余裕が生まれない俺は、左手で両のこめかみを押さえ込みながら苛立つように思考した。女神は何も変化を見せない。


「あなたでは、調べることはできないのですか?」


「はい。私では、魔王に関する事を調べることはできないのです」


「魔王は、倒されたのでは?」


「魔王は魔素から生まれます。ですので、倒しても完全に消滅するということはないのです」


 もどかしい俺は、指の隙間から女神を見つめて尋ねた。顔を上げる女神は、淡々と返事を戻した。俺は再び尋ね、女神も再び淡々と返事を戻した。俺は刻々と眉間に皺を寄せ始める。


(ダメだ~。さっぱり分からない。魔素って、いったい何なんだ? ゲームとか小説にあるやつと、同じ感じか?)


 感情が制御不能に陥る俺は、思わず女神の御前でありながらもそれに構わずに投げやりに体を左側に向けて天を仰ぎつつ思考した。俯きながら両手を腰に当て、頭を左右に振る。


『パン!』


「そう、そう、それです! そんな感じなのです!」


(びっくりしたな~。なんだ急に? しかも、いきなりフレンドリーになったぞ?)


 突然、女神は胸の前で手を叩いた。続けて、明るい表情を見せながら言葉を弾ませつつ話した。音にびくつき女神の豹変で驚く俺は、心臓が波打つ中で冷静に思考した。女神は左手を腰に当てながら右手を胸元に引き上げつつ人差し指を立てる。


「急に~、異世界に行って調べてほしいなんて言われても~、困りますよね~。どう説明したらいいか~、私も悩んでたんですよ~。でも~、あなた達の世界なら~、そういうゲームとか~、小説とかが~、流行ってるじゃないですか~。だから~、それを知ってる人なら~、すぐにわかってもらえると~、思ってたんですよ~」

 

 リズム良く人差し指を左右に揺らし始める女神は、語尾を間延びさせながら明るく元気で気分良さげに話した。その様子は、先程までの非常に優しく微笑む女神とは全てが異なり、一昔前の女子高生のようだ。


(なっ…、なんなんだこいつは!? これじゃあさっきまでの俺が、まるでバカみたいじゃないか!!!)


 ぶつけることができない憤怒の感情を急沸騰させる俺は、先程までの女神に対しての敬意に恥ずかしさを覚えながら歯ぎしりを起こしつつ両手を力いっぱいグーに固めて思考した。


(この女神…、どう転がしてやろう………)


 摩訶不思議な力を跳ね除けて憤怒の感情に残忍と残虐と残酷を上乗せする俺は、気分良さ気な女神を心の底から蔑むような視線で見つめて思考した。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る