第3話 2010年9月6日
今日から、本社ではなく委託先での仕事の開始。委託先は私の住む町の隣町だ。車で20分ほどの通勤。買い物とかでよく通る道。通勤時間帯というのをすっかり忘れていた私はこれぐらいで着くだろうといつもと同じように家を出てしまった。やばい!これは予定の時間より遅れてしまう!!と思った私は今日本社から来てくれる上司に慌てて連絡した。朝の通勤時間帯をなめちゃいけないな・・・
予定時間より5分ほど遅れて到着。すると、とても美人な菅野美穂似の女性と上司が並んで待っていた。
「おはようございます。大沼です(^^)」
と、菅野美穂似の女性が満面の笑顔で挨拶をしてくれた。大沼さんはこの度寿退社するということで、私が採用されたのだ。とても、感じのいい女性。男性なら誰でも好きになるタイプだな・・・結婚するのを聞いてショックを受けた男性社員はたくさんいただろうな~と、思わずにはいられなかった。
私の職場はフロアーに入って一番奥の壁際。委託先は男性ばかりの職場だ。作業着を着てパソコンに向かっている人がたくさんいた。下は二十歳前後の若者から上は定年間際のおじさんまで。1グループ、10~20人で構成されていてそれがそのフロアーには2グループあった。
私は大沼さんに案内され、大沼さんの席の隣の席に着いた。程なくしてグループの朝礼が始まった。そこで挨拶を・・・
「おはようございます。○○から参りました西田です。よろしくお願いいたします。」
と緊張しながら挨拶をした。私は人前に出るのが嫌いだった。うつむきながら挨拶をしたためグループの人の顔なんて全く見れなかった。
それから会社の上司は委託先のグループマネージャーに挨拶をし、それじゃぁとそそくさと帰って行った。いよいよ仕事の開始だ。このグループは3つのチームがありそのうちの一つに私は配属されたのだ。そのチームは定年間際のおじさん3人+うちの会社から出向してきている女性3人の合計6人のチーム。私と大沼さんの他にパートさんがいるらしいが10時出勤のためまだ姿は無かった。そして軽くチームの方に挨拶をして仕事が始まった。
一日の始まりはお茶入れから始まった。今の時代では考えられないがお茶入れをするのがそこでは当たり前だった。大沼さんから手取足取り丁寧に教えてもらった。ほんとにいい人だ。顔もスタイルもよくて性格もいいなんてここのおじ様達は毎日が楽しくてしょうがなかっただろうなと思った。
仕事内容は説明されても専門用語ばかりでさっぱりわからなかったwこの先がとても不安になった。大丈夫か!?そうこうしていると、10時になりパートさんが出勤してきた。
「おはようございます。安部です。よろしくお願いします(^^)」
と恰幅のいいおばちゃんは元気にニコニコ挨拶してくれた。みんないい人そうで良かった。それだけが救いだった。
初日はあれよあれよと業務が終わった。とにかく、久しぶりの仕事疲れたな・・・岩井さんに帰ったら報告しよう、そう思っている自分がいた。
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