佐々木
俺達は、19時前に佐々木の家の前についていた。
ガタイが大きくスーツを着た男が項垂れて歩いてきてる、俺の前で、止まって近づいてきた。
「こっちゃん、生きてたんやね」
情けない笑顔浮かべて、俺に抱きつこうとしてきたのを秋帆がとめた。
「やめろや」
なんやろ、思ってた佐々木は、ガタイが大きいのに小さくて哀れな人間やった。
「気安く呼ぶな、もお死んどんねん」
俺の言葉に、ハッとした顔をして
「何か用か?」って聞いた。
「ちょっと話そうや、公園で」
「わかった。鞄だけ置いてくるわ」
そう言って、佐々木は鞄を置きに家に入った。
鞄を置いて、出てきた佐々木と歩き出した。
公園にやってきた。
俺は、佐々木が可哀想だと思っていた。
「そんな目で、俺を見んなや」
ドスッ、殴るつもりが俺は、佐々木に殴られた。
「やめろ」
もう一発殴ろうとする佐々木を秋帆がとめた。
「ええよ。好きなだけ殴ってかまへんよ」
俺は、哀れんで佐々木を見た。
「だから、その目やめろや」
バチンバチンって、俺は、
俺なんか、お前の力で簡単にやれるやろ?
「もう、やめろや。話にならん」秋帆が、まだ殴ろうとする佐々木をとめた。
ドサッて俺の上からおりた。
「手加減すんのは、優しさか?」
「お前に会いたくなかったんや」
と言ってきた。
「俺は、ホンマの事が知りたいねん。あの日、お前はこっちゃんに何したんや?」
「こっちゃんが、話したんか?」
「話してない。手紙がでてきただけや」
そう言った俺の顔をジッーと見つめる。やっぱり
「あの日、こっちゃんは何でもするゆうからキスして俺のモノ触らせた。それから、口で」
「その先言うたら殺す」
秋帆は、佐々木の胸ぐらを掴んだ。
「わかったわかった。大人やからわかるやろ。それから、俺のをの」
「だから、殺すぞ」
「話し進まへんやん。まぁ、ええわ。それしてる間のこっちゃんの目は、今でも忘れられへん。俺を哀れんでた。可哀想やってみてた。」
そう言って、地面を殴りつけてる。
「それでも、ガキやったから先に進んだ。俺が、こっちゃんにキスして体を」
「やめろ」
秋帆がとめた。
「そんなとめたら、話し進まへんやん。天羽」
「うっさい、省いて喋れ」
「しゃーないな。そうやったら、こっちゃんはずっとみっくん、みっくん言い出してな。あそこをそうしてもみっくんやって。何かやる気なくなって最後までできんかった。」
俺は、胃酸があがってきた。
「うッ、オェッ」
「大丈夫?」
心春が擦ってくれてる。
「吐くなや、汚いな。」
ご飯を食べてなかったから、何もでなくて口の中に血の味が広がっていく。
ポケット探ったらこっちゃんのくれたハンカチが入ってた。
それで、口をおさえた。
「よう見たら、お前ようてんのか?」
そう言って、秋帆が佐々木を覗いて言った。
「当たり前やろ、酔わな女なんか抱けるか、酔わなあの家になんか帰れるか。あの日から、ずっとこっちゃんの目とあの声が、忘れられへん。だから、美月にもうせんくなったんも。あいつ等に受け入れてくれたってゆうてやめたんも。全部それのせいや。俺の人生を奪ったんや。」
そう言って、俺に馬乗りになってきた。
「やめろや」
「かまへんよ。殺れや」
俺は、秋帆をとめた。
佐々木に、言った。
佐々木は、俺の首を絞めてきた。
「結婚して、がきもおってもう、一人産まれんねやろ。人殺しになる気なんか」
秋帆の言葉に佐々木は、俺から手を話して離れた。
「ウホッ、ゴホッ、ゴホッ」
心春が、俺の背中を擦ってくれた。
「お前は、幸せやないんか?」
秋帆の言葉に佐々木は、首をふった。
「俺は、ずっとこっちゃんに愛されたかった。でも、こっちゃんの中には美月がいて。あの日もみっくんって」
そう言って、地面を殴ってる。
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