異変

礼儀は?と思ったでしょ。いやよく考えたら。シルちゃん大優勢だから今のはしょうがないよね。うん



俺が、家から出ていってから。数分もすると死にかけていた、それもそのはずだ。


「帰ってから、シルちゃん抱きしめてない!!」


シルちゃん成分が足りない。乗り物に燃料が無ければ、動かないように俺はシルちゃんと、一定時間離れるとただの呼吸人間でしかない。


あれ、それって普通か?


俺はシルちゃんがいないと、生きていけない。でもシルちゃんを驚かしたい。ドッキリをしたい。シルちゃんが驚いている顔を見たい!


今にして思えば、家庭婦さんは。母さん達が俺のために用意した。シルちゃんのお世話係なのかもな


そう、俺がどれだけシルちゃんを愛しているか、その熱意が伝わったかもしれない



それから、俺はシルちゃんの誕生日プレゼントを用意した。

意外と高いんだよ。だってシルちゃんに使うお金は、惜しまないからね。


でも、そろそろ限界かも。シルちゃん成分が…



そんな時だった。俺は背後に少し、ほんの少しだけだが。ある違和感を感じた




“それ”はたった一つの、小さなエネルギーにすぎなかった

“それ”は誰にも気づかれる事なく、少しずつ、ほんの少しずつ。大きくなる。


まるで意思があるかのように。







――――――――――――――――――――――






“それ”は、大きくなきり。気が付いた頃にはもう、誰にも対処が出来ないレベルまで、成長を遂げていた。



“それ”を人類は【世界のバグラグナロク】と呼んだ。


そして“それ”に、飲み込まれるのを。ただ見ているだけしか人類には出来ない。最初はそのように思われていた。だが“それ”に対抗しうる力を、手に入れた者が現れた。“それ”に対抗すり力は、次々と現れ。対抗しうる力を【奇跡

奇跡】を手に入れた者を、【覚醒者】と


【覚醒者】はその力を使い【世界のバグラグナロク】に抵抗し始める。だがそれだけでは“それ”は強すぎた。人類は“それ”を討伐するために、一定以上の【奇跡】を持った【覚醒者】を集め結成されたのが【世界樹アカシック】であった


そして【世界樹アカシック】を結成後、徐々に“それ”を撃破し、遂に人類は“それ”を倒せる所まで進んだ、と思われた。だが“それ”は人類との殺し合いの最中、成長・・していた。


“それ”知識を付けた“それ”はまず、人類に成り代わり。裏からじわじわと消えていき、手遅れになっていたのだ。


人類に希望は残されていない、と思われた時に、


最強の【奇跡】を発現させ、始まりの【覚醒者】が己の命を引き換えに“それ”を封印し、“それ”の力の抑制に成功したのだ


そして後にはその人を【原初の覚醒者】として語り継がれた。


だが“それ”は封印されてもなお、人類にとって脅威であった。


“それ”は災害を起こ、“それ”は不慮のを世に流出させた


“それ”とは【世界のバグラグナロク】であり“それ”である


世界のバグラグナロク】とは“それ”であり【世界のバグラグナロク】である


“それ”を封印をし、“それ”が吐き出すバグを自然災害とし、世界の上位層以外の一般市民は、【世界のバグラグナロク】を記憶から消えさせた。



その癒えない傷を忘れる為に





――――――――――――――――――――――






その悲劇である、歴史が今繰り返されようとしている。






ビリッビリビリッッッ




亀裂があった。その亀裂は窓ガラスなどとは訳が違った、それはまるで空間を割、空間を切り裂こうとしているならかのように見えた


そしてそれは徐々に大きくなり。気が付いた時には人間、それも成人男性を一呑み出来るくらいの大きさへと成り代わり。もう少しで割れようとしていた


そして耳を済ませれば、そこから肌寒いそよ風と、共に絶望の声とでも言おうか。この世の物とは思えない威圧のある声が微かに、そいほんの微かに聴こえてきた


『ヨウヤクダ、ワレラノヒガン』『ニンゲンドモヲホロボス』『ドンナコソクナテヲツカワレヨウト、ワレラハヤブレン』『ウマ、カタナ、ヒナワジュウ』『ソシテ、シキキセキ』『モウワレラニハキカヌ』


(な、何だこの声は。この中から聴こえて来たよな、そもそもこれは何なんだ)


ピキッッ


周りは何も見えないのか?これは明らかに異常だぞ。空中にこんな……



ビキッッピキッピキッッ



その時、亀裂に似合わない程の巨大なナニカが、勢いよく出てきた


「ハ、ハハ。冗談だろ」


こんな、こんなのって


そのナニカが出てきた影響で、物が空間が腐り。衝撃で俺は数メートル吹き飛んだ、だが俺は笑う事しか出来なかった。いやさせてくれなかったと言うべきか、そのナニカは圧倒的であり種の絶対的王、いや帝王であったのだ



そして次第にそのナニカが亀裂から出ようとした時、ようやく俺はそのナニカが腕であることを理解出来たのだ


何なんだ、このデカさはそもそも腕か怪しいレベルだぞ。だってこの腕は


するレベルだった



こんなの暴れたら日本、地球が一晩にでも滅びる



ドンッッッッッ!!!


『フウインガヨウヤクトケタ』




封印…



そ、そうだ!シルちゃん。このナニカは封印、と言った。つまり封印される程の何かをした、シルちゃんが危ない



どうするこのナニカは危険だ、どうする


………逃げる



何を考えている、この俺が逃げるだって。違う俺は逃げる物か





――――――――――――――――――――――






そして今その封印がとけようとしていた


白 猫好の存在によって。同時に白 猫好は、【世界のバグラグナロク】を滅ぼす【奇跡】が宿っている



白 猫好は

人類の、そして人類の癒えない心の傷を和らげる希望


議題名【“白 猫好”の保護か抹消】

人類は白 猫好の存在について、三日三晩の議論を行った


結果5対5控え1と言う結果に、その影響一旦保留をし、白 猫好きを【世界樹アカシック】の監視下とし、保護が決定された。その際の最高レベルの保護対象と名目上は示しつつ、白 猫好を四六時中監視する事で決定した




――――――――――――――――――――――





俺が決意を決めたその瞬間、ナニカは上半身を完全に、日本へと顕現させていた


(で、でかすぎる)


そのナニカは完全に人形だと、分かった。その肌はドス黒く、周囲を腐らせるのかそのナニカの周りは腐り、崩れ始めたのだ。そしてそのナニカは余りに大きくその大きさ有に数十メートル。




無謀、その言葉が思わず出そうになった。人類にどうにか出来る物ではない、そう思った。これは神…破壊神だと


人間は神には勝てない



だが



シルちゃん。


そんなの関係ない、今逃げてもこのナニカは俺に追い付いて殺されるだろう。それにもし、もし万が一にも見た目通りでは無く、俺の攻撃が少しでも効くのなら勝てる見込みは無くはない



こんなことなら、もっとシルちゃんとイチャイチャしとくんだったな…


いや、今はそんな事よりこれに勝つことを優先しよう。




真剣いや、攻めて棒状の物が無ければアレの攻撃が防げない


どうする、何か無いのか


俺は必死に当たりを見渡す物の何も見つからなかった


ックこんな時に限って



パキッッッパキパキッッッパリーンッッッッッッ!!!!!



完全に亀裂が割れ、そのナニカはこの地上へと足を伸ばした。その大きさ最早頭が見えなかった


『コノケハイハ。ネ、コズキケカ』




ッッッッッッッ!!!



何故俺の事を、いや俺では無いか。俺の子孫の事か、だったら何をしてくれてるんだ。いきなり標的にされてる…不意打ちをしようとしていたのだが



『ジネ』ガンッッ!!!



それは、そのナニカからすると人間が蚊を払うに等しい行為だった。だがその威力は当たった建物は崩れ落ち、そのほかは尋常でない突風が巻き起こった



あ、危ない。何て威力だ、デタラメ過ぎる。これそこらへんの棒状じゃ、3回下手すると一回が限度、か


硬い木の枝なら数回程度って所、動け。そして探せヤツを倒せるだけの武器獲物

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

世界の真相〜恋を知るまで 寝る人育つ @hiiraginokinositani

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ