第5話 腰の低い同僚



 詳細や打ち合わせをおこなって、翌日。


 くだらないと誰もが思うであろう任務が、始まった。


 カぺル達は、依頼主である男の周囲を護衛する。


 けれどディークは、見た目の雰囲気があれだってので、依頼主にこき使われていた。


 兵士の仕事でない事もやらされている。


 買い出しとか荷物持ちとか。

 書類の模写とか、チェックとかもやらされそうになっていた。


カぺル「ディーク」


 これでは、兵士の品位が落ちかねない。


 一応、カぺルのいる隊はそれなりの地位にある。


 雑用を押し付けられているのを見ては、評判にかかわった。


 私は腰の低い同僚をにらみ付け文句を言った。


カぺル「しゃきっとしないからなめられるんですよ」

ディーク「あははは。そうだねごめん」


 しかし、ディークは笑ってごまかすのみ。


 頼まれたら断れないその性格が、むしょうに憎たらしくなってきた。


 いつもとかわらず、そんな調子のまま。


 他の兵士達が、ディークを睨んでいる。

 依頼主への好感度が下がるのは構わないが、仲間内でトラブルを発生させないでほしい。


カぺル「ディーク! みっともない真似はやめなさい」

ディーク「ごめんなさい」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る