風のベーコンサンド 高原カフェ日誌
「風のベーコンサンド 高原カフェ日誌(ダイアリー)」
著:柴田よしき
読了日:2022/1/26
高原にカフェを開いた主人公。
バブル崩壊後に寂れた村だが人も食材も水も良い。登場する食べ物が美味しそう。 地に足のついた話。ふんわりと優しい空気を纏っているのに、飲食業界の厳しさや田舎特有の皆んな知り合いすぎる問題や役所の町おこしなど、そこに人が生きてる熱があって、読み応えあった。
主人公はモラハラ夫から離れたくてこの土地に来たことなど、暗い話も多々あるのに重苦しくならず、大人の成長物語になっているのが凄い。
会話文が多くて地の文は少なめな印象。でも全然面白いし、描写がなくて困るって事はない。むしろこの空気が良い。
主人公が本当に料理するのが好きなんだなって、よく伝わる。なんで拘るのか、具材や作り方を丁寧に登場人物が語るし、分量じゃなくて手順の意味や食材の背景を説明するので、見た目の情報が少なくても凄く美味しそうに見える。
これだけ手間暇かけて拘ってるんだから、そりゃ美味しいだろうなぁって他人の感想じゃなくて自分の感想として思えるわけ。
見た目や味を丁寧に表現するのも素晴らしく飯テロ。そっちの方が多分伝わりやすいと思うが、食べ物の見た目や味をあれこれ表現するのがあんまり無くて、ストレートに美味しいって反応が多いのでも、美味しさを表現することはできる事に新鮮さを感じる。
作り手の料理への熱を感じる食べ物の表現もカッコいい。
このカフェのカリカリベーコンのサンド食べたい。
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