庭の柘榴 ー 御嫁と金槌 ー
御嫁と金槌
「
「
「
かう
自分の視線の先の
* * * * * * *
葉の
「
さう聞いた通りに期待して曲つてはみたものゝ、
自分は
門から建物の
男に
「
「あゝ、
「いえ、どなたも見えぬのです」と又大きな
「はて、さうでがせうかな……」
「あいや……、
御爺さんは、
「どうぞ、
耳の奧がしいんと鳴つてゐる。
五分待つた。誰も來ない。
十分待つた。
十五分待つた――どうしたものだらうか?
「あゝ、御待たせを致しまして
「
自分は紙入から名刺を取出して相手に渡した。
「
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