2ページ
「○酸の方じゃあなたは死なないわ。だから青春の方にしたの」
「ちょっ、ちょっと待て、○酸より強力って、本当に俺のこと殺したいのね……」
「安心して。これは私の父の会社の治験薬なの。だから死んでも大丈夫、グッジョブ」
「ダイジョブでもグッジョブでもねぇー!」
「この人おかしな人ね」といった顔でこちらを見つめる。その吸い込まれそうな黒の瞳は人を逃さない。俺も例外ではなかった。
「はいはい、そうです。お前が正しい。不死身の俺は確かに正しくはないからな」
諦め口調でそう言うとクールビューティは冷徹に「不死身は諸悪の根源。根絶やしにしないと」と応えた。
「左様でございますね」
「それに……」
「それに?」
「ゾンビが増えるとポ○ション需要が高まってライバル会社に有利。ここは先手必勝」
「F○みたいな話だな。ってか俺、ゾンビなの?」
「イメージよりほど遠いけど、そうじゃないかしら」
「へぇ、俺ゾンビ。ゾンビー。ゾンビーム」
「くだらないこと言うわね。殺しがいがあるわ」
昼食のお弁当を済ますと、刹那はカバンからモーニングスターを取り出した。おいおい、お前は○○えもんかよ。
「この鉄球に付く無数のトゲトゲが魅力的よねー。ぞくぞくするわ」
「確かにカチカチだしな――」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます