不死身な俺と刹那な彼女
とろり。
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題名
不死身な俺と刹那な彼女
「おかしいわ、死なないわね」
日曜日の昼、彼女こと逢瀬刹那(おうせせつな)はのたまった。公園のベンチに俺と二人で座り、刹那の手作り弁当を食べている時だった。
「きちんと毒物を混入しておいたのだけれど」
クールにさらっとそういう刹那。
「なんなのお前、俺を殺したいわけ?」
刹那に投げ掛けると「当たり前じゃない! だってあなたのことが好きなんですもの!」と当然の如く返された。
好きの度を超しているよね? そうだよね?
おそるおそる何を入れたか訊いてみると『青カリ』とささやいた。
「んなもん入れてんじゃねーよ! 常人だったら死ぬわ!」
そう俺こと藤一生(ふじ いっしょう)は不死身であるのだ。なぜかは知らないが、そういうことになってしまっている。しかし、力のステータスがMaxなわけでもなければ、頭の良さもMaxじゃない。
不死身なことを除けば、一般人に等しい。そして不死身なゆえに刹那に惚れられてしまった。ちなみに俺の顔は中の下。彼女の顔は上の上。美少女コンテストがあったら絶対にトップ10にランク入りする。
「そう入れたのは青春カリウム。やっぱりアオハルよね」
「は? ○酸の方じゃなくて? というか新しい薬物作るなよ、○○ベル賞受賞しちまうぞ。 ……青春カリウムって死ぬの?……」
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