第3話 魔法学校の制服
カチャカチャと音を立てながら準備を進めるアンナを軽く見つめたあと辺りを見渡す一樺。その様子にアンナは「こういったお店は初めて?」と問いかけた。一樺はこくりと頷き「いつもはパパが買ってきてくれていたから……」と告げた。
その言葉にアンナは「そう……さぁ準備が出来たわ。始めましょう」と笑みを浮かべながら言って詠唱を始めた。それはまるで歌のようにも聞こえる詠唱だった。「綺麗……」と一樺が呟けば辺り一面にキラキラと光の粒が現れ、アンナの手元を包み込んだ。
数分後、「お待たせ一樺ちゃん。これが一樺ちゃんの入学セットだよ」と告げられ机の上に広がった教科書、制服などを見た一樺はパァっと笑みを浮かべ「ありがとうございます!」とアンナに軽く抱きつきながら言った。「ハイハイ……ほら説明するからよく聞いててね」とくすくす笑うアンナに言われ「はい!」と一樺は返事をした。
「まず一樺ちゃんの制服は周りと少し違ってねマリアの口付けを隠せるようになってる。あとは……色も周りと違うけど多分教師にしか分からない程度だから大丈夫。次にカバン。カバンは周りと同じように軽くて丈夫な素材で作ってる。あとは教科書と……多分必要ないと思うけど加護のアクセサリー。リングとネックレスだからリングは左手の人差し指に。ネックレスは寝る時以外付けておくこと。」と一通りアンナは一樺に説明した。その説明に一樺はこくこくと頷き「ありがとうアンナさん私絶対立派な魔法使いになるわ!」と告げて纏めてもらった荷物を持って外に出た。アンナは小さく「頑張ってね一樺ちゃん」と告げて閉まるドアを見つめた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます