第14話 3年後
「もういいかげんにしてよ。また、女から電話?それとも男?」と麗奈。
「しょうがないだろ、俺はモテるんだ。」と潤也。
「そうだね。本当におもてになりますこと。へんな病気うつってこないでよ。」
「大丈夫。1番好きなのは、麗奈だから。」
「またまた、調子いいんだから。2人目、お腹にいるんだからね。わかってる?そういえば玲司さん、千里さんと離婚しちやったって、大丈夫なのかな?」
「玲司は、女苦手だからなあ。大丈夫だろ。アプリと連動させて、会社V字回復させたんだから。」
「凄いよね、玲司さん。私、あのまま、玲司さんと結婚してれば良かったかな?」
「ちょい、ちょい。麗奈だって俺のことはじめから好きだったろ。俺、麗奈じゃなかったら、やっていけない。これからもずっと。」
「はい、はい。そう思ったら、もう少し自粛してくれませんかね。その度に浮気相手に会いにいくの疲れました。」
「そんなこと言うなよ、麗奈ー。」
「甘えない。」とキスしようとするのを両手で押さえる。
「ん?でも待って。私、潤也のこと全然意識してなかったよ。初めからもその後も。」
「嘘言うな。キラキラした眼でいっつも俺のこと見てただろ。あの眼に俺はやられたんだ。」
「えっ、そんな眼してないよ。」
「嘘だ。無意識かよ。麗奈、詐欺師だ。」
「あっ、ちょっと待って。そうか、今まで、だからいろいろ厄介なことになってたんだ。わかった、わかった。凄い、やっと長年の謎が解明。なんだ、そうだったのか。」
「何、1人で納得してんだよ。また、その眼で誰かを誘惑しないでくれよな。俺の麗奈なんだから。」
「自分のことは棚に上げて、調子良すぎ!でも、どんな眼?えっ、どうしたらいいの?ねぇ、潤也、教えて。」
「知らねぇよ。他のやつをそんな眼で見たら駄目だからな。」
「だから、教えてって、言ってるんじゃん。どんな眼にしたらいいの?」
「うるさい、わからないよぉー。ほら、アリスが泣いてる。」
「ずるーい。逃げたぁー。」
「あはは。」2人の笑い声。
(あれ、私、今、幸せ。これって、潤也のこと好きってことなのかな?)
(んー、まぁ、いいか。)
麗奈の事情 @michi551
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