第13話 病室にて
「妊娠だって。」
2人の驚く顔。
「どういうことだ。なんで妊娠?」
「玲司、悪い。俺の子。だよな。」
「うん、玲司さん、ごめんなさい。潤也の子。」
「そうか。潤也が麗奈ちゃんに好意を持っているのは、うすうす感じてた。」
「玲司、そういうの疎いのに。わかってたのか。」
「潤也のことが好きだからなぁ。そんなことも潤也に確かめられないほどここしばらくバタバタしてたな。」
「でも俺は、玲司のこと好きだよ。麗奈のことも好きだけど。」
「わかってる。でもこれでふっきれた。心置きなく戻れるよ。今までありがとな。2人は、どうするんだ。」
「私は、産むよ。この子育てる。潤也は、嫌だろうけど。」
「嫌じゃないよ。俺、まだ19で頼りないけど、その子の父親になりたいと思うよ。」
「そうか。2人には、幸せになってほしいと思ってる。」
「玲司さん、ありがとう。私、急いで仕事探さなきゃ、この子のために。」
「麗奈ちゃん、たくましくなったね。今まで流されるままだったのに。」
「誰かさん達のおかげでね。」
「俺も頑張るよ。」と潤也。
あっという間に3人を取り巻く環境が変わった。
故郷に戻った玲司は、千里と結婚した。
潤也と麗奈は、子どもが生まれたのを機会に籍を入れた。
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