第10話 奇妙な3人暮らし
麗奈は、落ち着かない。
「落ち着けよ。なんか今のお前、嫌だ。」
「何言ってるの。誰のせいだと思ってるの。玲司、出張から戻ってくるんでしょ。どんな顔して会えばいいわけ。」
「別に普通にしてれば。玲司のほうが麗奈に嘘ついてたわけだし。」
「そうだけど、今の状況どう説明したら。」
「はぁ、説明しようとしてる?しなくていい。」
「だって。」
「麗奈、俺のこと好きなの?違うだろ?」
「う〜ん。」
「じゃあ、言う必要ない。このまま3人一緒にいればいい。」
(それって玲司さん騙していることにならない?でも、どうしていいかわからない。)
「ただいま。麗奈ちゃん、俺。」
「潤也から、だいたいのことは聞いた。ちょっと頭整理つかないから、とりあえずご飯にしよう。」
「うん。でも出て行かずにいてくれて良かった。ありがとう。」
3人は、何事もなかったように食事をほおばった。
「潤也、俺、麗奈ちゃんにどうしたら?」
「別にどうもしなくても麗奈好きって感情わからないっていうから、嫉妬とかもしないし。玲司も麗奈も世の中のやつら納得させるにはお互いウインウインだし。」
「そうかもしれないが。」
「ばれたからには、家でこういうことも出来るし。」
「いや、いや、ジュン、ジュンヤ。」
荒い吐息のまま、2人の世界に入っていった。
奇妙な関係が続く中、またたくまに2ヶ月が過ぎた。
そして、玲司の父親が倒れたと突然連絡が入った。
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