リストール・ライフ

カラ缶

第1話

第1話 念願のデビュー


「涼真〜準備出来たか〜? そろそろ行くぞー」ようやくだ。念願の高校デビューを果たす日がやって来たのだ。と言っても都内ではなく、地方にある全寮制の学校だ。わざわざそんな学校まで行くのにはある理由がある。俺が大の女性恐怖症だからだ。都内の中学では女子達から「陰キャ」「キモい」などと言われ続け、メンタルはズタボロ。その悩みを父さんに話したら「お前には人間関係で苦労させたくない。そうだ、こんな高校はどうだ?」と地方にある全寮制の男子校を勧めてくれた。俺は悩む間もなくその学校に行くことを決めた。と言ってもそこは高校なので中学卒業と同時に行くこととなったのだが。よし、高校からは女子に怯えることなく気ままに学校生活を送れるんだ。これも一種の「セカンドライフ」ってやつかな。いや、まだ死んでねぇし。「行ってきます」俺と父さんは母さんにそう伝え、家を出て新幹線の駅へと向かった。

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リストール・ライフ カラ缶 @karakan0618

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