第12話アルテとPT

そう問われたので、ふと後ろのアルテに目をやった。

「私は案内役で彼はソロだ」そんな返答があった、我が愛しの妻よ、つれないこと言うなーと思いつつ「いいえ、アルテは嫁、兼PTメンバーです!」と言ってやった。否定も無かったのでPTとして登録してもらえた。「現在B級のクエストはありませんがクエスト発生時にはご報告させていただきますね。」とニッコリしながら言われた。・・・PT登録はできた、が仕事はないらしい。よろしくおねがいします。と返事して受付を離れたらアルテに手を引かれてギルドの二階に連れていかれた。

若干エロイ展開なのか!と期待していたが、連れて行かれたのは図書室みたいなところだった。それでも!ここでエロイ事なのか!・・・違った・・・猛獣図鑑を手渡され「これに載ってる猛獣を一通り頭に入れて」事務的に言われた、俺は「入れて」の所だけを脳内で反芻しながらしぶしぶ覚えた。最初は1ページを読むだけでも数分かかっていたのが2ページ目にはその半分、さらに半分、どんどん加速していった、自分でも驚きなのだがどうやら転生?の時に頂いた特典らしい、最終的には1ページ数秒で読める、さらには内容までしっかりと覚えこむことまで出来た。アルテは知っていたらしく、特段おどろきはしなかったが、「聞いてはいたけど現実に見るとすごいわね」

とのことだった。?聞いていた?誰に?あのおじいさんかな?等々疑問は浮き上がったがアルテのすごいわね、だけが脳内でリピートされた、アルテに渡された図鑑やら専門書をサクサク読み続けた。閉館までに数十冊の図鑑や専門書を読んだ、途中で数回アルテに内容について質問されたが納得のいく答えだったのだろう「その考え方で合っています」とか「良いです」と返答された。閉館したのでギルドを出て屋台で夕飯がてら買い食いした。自覚はないけど頭を使ったせいかかなりの量を食べ宿に戻った。・・・多分20歳くらいの健全な体、適度な脳の運動、軽いお散歩、夜、横には超いい女で嫁、黄色い太陽を拝むまで腰振ってた。何度目かは分からない絶頂を迎えたであろう嫁と同じくらい発射した俺がまったりしているとアルテが話始めた、「ねえ、私の右目や右の胸を見てもそれでもいいの?」理由は分かっていた、彼女の右目と右胸は無いのだ、無残に抉られたように無くなっているのである、たしかにそれを差し引いても美人だがおそらくは彼女と初めてを迎える男はびっくりするくらいの傷跡だろう。お前は戦士だから傷をおったのか?そう聞いたが悲しそうに「違うわ、いつか話すけど、今、私は貴方だけを愛しています。」それだけで俺には十分だ。

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