第11話賢者のおかげ

数日前と同じ受け付けに並ぶ事10分ほどで俺たちの順番になった。

「俊彦さん、この間は急にどうされたんですか?あの後ちょっと騒動になったんですよ」

まあパートナーっぽいとはいえ突然のお姫様だっこ&ダッシュかましたもんなあ、とぼんやり考えていた。「抱っこされてる方がいやではなさそうでしたので大事にはなりませんでしたが、次からは考えて行動してくださいね!」きつめに言われた。お前のピョンのせいだろ!とは思ったが「自重します、すいませんでした。」と言っておいた。俺は大人で器がでかいからな!、と心でつぶやき我慢した。

「では、改めましてB級冒険者の俊彦様、本日はどういったご用件でしょうか、ピョン♡」・・この破壊力、通常の俺では耐えきれないだろう、だが今の俺はアルテのおかげ?せい?で超賢者タイムだ!ピョン撃に打ち勝った。

「俺の受けれるクエストを探してるんですがあちらのボードにはC級以下しか載ってません、今あるクエストはあれだけなのでしょうか?」声はうわずってたかもだが言ってる内容は紳士のはずだ。

「いいえ、B級以上のクエストはボードには載りません、低ランクの方が勝手に受けて亡くなるのを防止する為に、B級以上は個別で案内してるピョン」・・・今度は流れるような語尾・・・しかし俺はまだ賢者!なんとか耐えて、「では、その個別に教えて頂ける方はどなたですか?」スーパー紳士で聞いた。どうやらB級冒険者が選出されるとギルドマスターが専任担当者を決めるらしい。

「俊彦さんの担当は私です。ピョン!」・・ほほぅ、わざとらしいピョンにはもう耐性があるんだ、「そうでしたか、では、私が受けられるクエストは今ありますか?」流れるように聞いた。「えっとですね、まず自己紹介させていただきますね、兎人族のシーファ・ネル・ジャスキーです。シーファとお呼びくださいピョン」

分かった、シーファさん、これからよろしくね、と紳士モードで返答した。

「俊彦さんはアルテさんとPTを組んでクエストをされるのでしょうか?ピョン」

とってつけピョンごときでは俺には効かん!アルテ効果の賢者を舐めるなよ!

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