第45話 サジタリウスの弓
ドゴンッ!
「ぬ!?」
ワードマンは、その音とタケシの間に、素早く入る。
(ワードマン様。その地点にはニーグ様が直行しましたは。なにか『見つけた!』と叫びながら)
(おや? セルガも念話が使えたのか?)
(はい。こちらの『ハヤブサ』執事さんから、勧められました)
ワードマンの前にも、簡易平面COPが出る。
龍神ニーグの
しかし彼女?の周囲に、敵を現す赤い
なるほど!コレが『
戦況がひと目で把握出来る。
(......欲しかったな......)
(ワードマン)
(はい、ニーグ様)
(タケシを
(!ロイヤル・ガード!......やはり今回のファザンは『第七王子』)
(そうじゃ。ロイヤル・ガードが三名おったは。我が
(射てすぐに、転移陣を起動していたのですね)
(じゃな。『射れば
(かの弓が引けるなら、
ワードマンの背後では、気絶中の猛が、気おつけの状態で、仰向けに浮いている。
漆黒の六尺棒は、隼が既に収納した。
シューン
猛の周囲が、クリスタルの様な素材におおわれ、不透明になり、猛の姿は見えなくる。
「あのー」
離れた所で、様子を
「おう。サージか」
「第一守護天使様!お久しぶりです」
「「「「「
慕う第一守護天使の周りに衛兵隊員達は、集まって来る。
教会孤児院出身が多い彼らにとって、第一守護天使は、頼もしい父親を感じさせる。
「三日前から、御苦労!」
「アレ?我らの予定を、把握してくださってるんですか?」
「いいや。ついさっき知ったんだ」
「へ?」
「それも、新参勇者殿の
「......イケますね」
「なにが?」
「......コチラのはなしっス。で、勇者様は、大丈夫なのですか?」
「大丈夫だ。少し休めば」
皆の視線が、猛の入るクリスタルに向けられる。
「騎士たる
「......いくら
「ロイヤル・ガードはとにかく『
「
「そうだな......で、先ほどの激戦だが......」
「大丈夫です。許可が出るまで、守秘ですよね!」
「逆だ。衛兵隊で、
「へぇ?」
「気を失いながらも、逃がさぬ工夫を尽くされて居られるのだ。そんな
「でも、気を失われたんじゃぁ......」
「......失ってなお、
「......無理です」
「こんどの勇者さまは、『あるがまま』がお好きなんだ。勝とうが負けようが」
「......へぇ」
「そして、この『魔節』を、どうにかしてくださる」
サージはその言葉を聞いて、にこりと微笑む。
「ヤッパ、イケますね」
「そうだな(苦笑) イケるな」
カポカポ カポカポ カポカポ カポカポ
「おっと、負傷組の馬車が、来ました」
「そうか。どれどれ」
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
「そうそう。その神経を丁寧に繋げるんだ。いいぞリート」
「は!はい!」
カムランの右太もものを、グルリと繋ぎ合わせた傷が残っている。
その傷をおおう、帯状の魔法陣を、リートが繊細に操る。
パチン
「うごっ!痛たたっ!」
カムランは、正常に戻った痛覚に、身体を震わせる。
「よし、繋がった『ヒール』!」
ワードマンのヒールに、太ももの傷が消えて行く。
ひは~
カムランは痛みが取れて、ぐったりする。
「良し、成功だ♪」
「はい♪」
『むぅ われの治癒魔法も、効いていルのでる』
「あぁ、もちろんだ
『......『
「本当よ......助かっているは、ありがとう」
「そうだ。ありがとうな、サムリ♪」
リートとカムランにも礼を言われる。
『へほむー』ピー
微妙に温かくなった
(おおう。コチラが
(そうなんだ。結構前に『作られて』な。いつの間にか『会話』出来るようになっててな)
(コレは......何代もの
(じゃぁ、ハヤブサ。御主なら『どう』魔改造する?)
(えー......そうですね。いくつか有りますが、マスターの認証と
(
(はい。知性体にも『希望・要望』が有ります。ソレを確認いたしませんと)
(つまり
まったく『なにひとつ』こだわりが無い)
(はい。『最良な意見で、あれば良し』と、常々申しております)
(『
(......ワードマン様も、なかなかに『
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