第131話 グリフォンの詫び石

壁門までの道中、どこもかしも陽気な雰囲気だった。

皆が笑顔で過ごしていた。

ラハートフとエアルリーザの二人を除いては。



「……」

「……」


俺とエリザお嬢様は無言のまま無事?領民達に気付かれず壁門に着いて、幸せな時間をこわs、グリフォンの到着を知らせにきた野郎とともに壁門を潜った。


ドラゴンプチウィンドに集まる人々が視界に入る。

二度目の魔物の襲撃を防いだからかドラゴンプチウィンドにお供えや感謝、祈りを捧げている人達が先日より多くいる。

相変わらずドラゴンプチウィンドは大人気だ。


「こちらです。」


若干早歩きの野郎の後をついていく。

ドラゴンプチウィンドとは反対の方へ門から離れていく。

街の人が減り、領兵が増えていく。

進んでいるとオリガの街に来た時にはなかった建物が見えた。


「エアルリーザ様とラハートフ様をお連れしました。」


建物の扉の前に立ち、野郎が声をかけた。


「入ってきなさい。」

「どうぞ。」


オルヴェルド公爵閣下の声が聞こえて、野郎が扉を開けた。

エリザお嬢様と共に中に入る。


中にはオルヴェルド公爵閣下、養父母と義姉兄、グリフォンがいた。

そしてテーブルの上に聖の魔力が溜まりやすいと言っていた魔晶石であろうダイヤモンドのような透明な宝石が小山になって置かれていた。


拳サイズがごろごろあるんだけど……

本物のダイヤモンドだったらどのくらいの価値があるんだろうか?


「持ってきましたぞ!」


入ってきた俺を見てグリフォンが弾むように言った。

グリフォンの尻尾が犬の喜ぶ尻尾のようにぶんぶん振られている。


「やっぱりラハートフはグリフォン様にとって特別な存在なんだね。」

「そ、そんなことない。普通だ。」

「そわそわして待っていて、ラハートフが来たら、その喜びようでは、ねぇ?」

「ぐぬぬ。」


返事をする前に養父とグリフォンがじゃれあいはじめた。

二人?一人と一体?一羽?一匹?のやりとりが聞いて思った。


やっぱりあの尻尾の振り方は喜んでいたのか。

グリフォン、全然誤魔化しきれてないし、そこで唸ったら駄目だろ……

アホの子グリフォンなのか?


「御免なさいませ。お待たせしました。」


エリザお嬢様が言った後に頭を下げる。


「早速魔晶石を持ってきた。」

「「ありがとうございます。」」

「詫びである。再度、呪いの解呪をしたこと感謝する。ありがとう。」

「いえ私の呪いを解呪してくださりありがとうございます。」

「いや我は諦めていた。解呪しようと思ったこと感謝します。ありがとう。」

「いえいえ」

「いやいや」


日本人あるある?頭を下げあうことを俺とグリフォンがする。


「コホンっ。グリフォン様、この置いてある全てが聖の魔力を溜め込めやすい魔晶石なのでしょうか?」


エリザお嬢様が可愛らしい咳払いし、グリフォンに尋ねた。

よく見ると若干赤みがかっているもの、青みや緑み、茶や白や黒と色づいているものがあった。


「そうだ。色が付いているのは属性が少し偏っているからだ。」


赤みなら火属性の魔力、青みなら水属性の魔力が多めに含まれているようだ。

均等になる程透明度が高くなるとグリフォンが言った。


「偏ってるね……」


養父が小さく溢し、顎を擦る。


ーーーーー

あとがき

最後まで読んでいただきありがとうございます。

評価、フォロー応援ありがとうございます。


面白くなくなってきてもフォローを外さないでください。

面白くなってきたら☆を足してください。

フォロー応援もよろしくお願いいたします!


話を纏めたため、話がずれてコメントもずれています。

消したくないので、流してください。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る