第129話

オルガの街を見ている者達がいた。

二度目の魔物の襲撃をオルヴェルド領軍が防いでいるのを見ていた。


「どうなってるのよっ!あっという間に殲滅されているじゃないっ!」


イラつく一人の女が叫ぶように言った。


「「「……」」」

「グリフォンも正気に戻ったわよっ!」

「「「……」」」

「誰か答えなさいよっ!」

「落ち着きなさい。」


他の者より落ち着いていて余裕がある年を重ねた男性がイラついている女に静かに言った。


「落ち着いていられるわけないじゃないっ!修正されなかったじゃないっ!上手くいくんじゃなかったのっ?」

「グリフォンと戦える者がいるとは思いませんでしたな。」

「二人も戦えていたじゃないっ!聖獣ってグリフォンってそんなに強くないじゃないっ?」

「そうだったのかもしれませんね。書物は大袈裟に書かれていたということですね。」

「使えないじゃないっ!無駄遣いしたじゃないっ!」

「あのドラゴンを使いましょう。」

「ドラゴンも弱いってことないわよねっ?」

「それはないですよ。ドラゴンは最強種です。」

「そう。ならやっちゃいなさい!」

「わかりました。準備を。」

「「「はっ!」」」


「これで戻れるのね。早く皆に会いたいわ。」


女がうっとりと頬に手を宛て言った。


ーーーーー

あとがき

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