四学年

第101話 四学年までのある日

まえがき

22/09/05からこの話の以降の話を時間がある時に纏めたり、加筆修正しています。

二つの話を纏めても、片方は消さずに本文がないままの場合があります。

その時は飛ばして先に進んでください。


応援コメントがそのせいでずれているかもしれません。

私にとって嬉しいものですから削除したくありません。

流して見てくださると嬉しいです。

ーーーーー


公平に評価されるようになって俺達は三学年で特級クラスに昇級した。


二学年特級クラスだったエンスエンダーススタンスタルードタッシュタダシュウィンウィンドルはそのまま特級クラスで、上級クラス全員が特級クラスに入れる実力があったが、上位二十名までとされていたから、カルシーム、ソラネル、セシール嬢、ヴェントーが上級クラスのままで他全員が特級クラスに昇級し、モモティルナ逆ハーレムメンバーは全員中級クラスに降級した。


カルシームら四人は凄く悔しそうな表情を浮かべていた。

だからか放課後はほぼリヨンお兄様のところに来て、いつも以上に訓練修練を頑張っていた。


三学年になってもモモティルナは学園を休学したままで、学園に戻ってこなかった。

モモティルナという問題児が休学していなくなって、逆ハーレムメンバーも突っかかってくることもなくなった。


モモティルナがいなくなってからの二学年も三学年も非常に平和な学園生活を、そしてエリザお嬢様に癒され、魅かれ、可愛いっ!格好良いっ!と叫びたくなる日々を送っていた。




ある日の野外授業で森の中を探索中、エリザお嬢様が珍しく「きゃっ!」と短い悲鳴を上げ、後ろに倒れそうになる。

隣にいた俺は当然のごとくエリザお嬢様を支えた。


「エリザお嬢様っ!どうしましたかっ?」

「あ、ありがとう。」


目の前の空中を指を指す。


「く、蜘蛛がいきなり出てきて、驚いてしまったわ。」


わかる。

当たって気がつき、「うおっ!」って顔を背け、仰け反けたことが何度かあります。

糸を垂らしてぶら下がっている蜘蛛に不思議と気がつかないんだよな……

森の中ならなおさら……


というか、な。

エリザお嬢様が恥ずかしそうに若干顔を赤くしているのが、可愛いんですけどっ!

「きゃっ!」と可愛い悲鳴を上げるエリザお嬢様に可愛いっ!って思ってしまった。

普段と違うギャップに余計に可愛い……。


その後、気にしていない風に装っていたが、蜘蛛を警戒しながら進むエリザお嬢様を優しく見守った。

もちろん、蜘蛛が出ないよう進行上空にプチウィンドを放って追っ払ったけどな。

エリザお嬢様を優しく見守ったのだ。




ある日の学年合同のアント討伐授業ではエリザお嬢様が先頭に立ち、指揮する姿が凛々しかった。


事前情報より多勢のアント達に特級クラスぷらす四人以外の学生達は怖じ気づいていた。

引率の教師が落ち着かせようとしたが、目の前の光景を見ると、ね。


俺も覚えがあるよ……

だが、今の俺はその光景を見ても恐怖し震えることはない。

成長したのかな?


ちらりとエリザお嬢様を見る。


違うな。

あの時のように何もできないまま失うことの方が怖い。

失いたくない人に出会った。

まだまだだが、力を付けた。

どんなに多勢でも、強敵でも、なんとしてもこの人を守りたいんだと決意したんだ。


その人は俺を見て微笑んだ。


「『ファイア』」


エリザお嬢様が大きなファイアドラゴンを作り出した。

今まで見たことがない大きさだ。


そのファイアドラゴンをアントの群れに一直線に後方まで突撃させた。

直線上のアントは燃え絶えた。

エリザお嬢様はファイアドラゴンを後方で待機させる。


「ラハートフ、グリフォンを出して。」

「はい。」


エリザお嬢様は俺が出したグリフォンプチウィンドに乗って少し飛び上がって、学生達の方に振り向く。

学生達は今起こった光景に口をぽかんと開けていた。


「皆!」

「「「!」」」


エリザお嬢様の透き通る声に学生達が気を取り戻し、エリザお嬢様を見る。


「私達がやってきたことは無駄でしょうか?」

「「「……」」」

「私はそう思いません。」

「「「……」」」

「あなたの側には誰がいますか?」


学生達が近くの人を見る。


「仲間がいますね。負けたくないと競い合ってきたライバルがいますね。守りたいと思う人がいますね。頼もしい先生達がいますね。」


エリザお嬢様の言う言葉に頷く学生達。


「多少多いアントになぜ震えるのでしょうか?仲間やライバルが側にいるんですよ?守りたい人を前に震えているだけでいいのですか?真摯に当たってくれる頼もしい先生達が言ったことは信じられませんか?アントくらいあなた達は負けないでしょう?」

「……たしかに。」

「……アントは斃せる。」

「……」

「今までやってきたことはやれば大丈夫です。」

「あぁ、やれる!」

「アントくらい余裕だ!」

「そうだな!」


士気が上がっていく。


「いつものパーティーを組んで戦いなさい。」

「「「はい!」」」

「他のパーティーとは手助けできる距離を意識して戦いなさい。」

「「「はい!」」」

「先生方、学生達の補助をお願い致します。」

「「「任せろ(任せて)!」」」

「先陣は私達、特級クラスが切ります。」


エリザお嬢様が俺達を見て頷き、俺達も頷く。

アントの方へ向き、剣を掲げる。


「ついてきなさい!」

「「「はい(おう)!」」」


エリザお嬢様はグリフォンに乗ったまま駆ける。

後をついていく俺達。


グリフォンに乗って、真っ直ぐとアントを見つめて、髪が後ろに流れるエリザお嬢様の姿、美しく格好良すぎるっ!

次のフィギュアはこれで決まりだな!

剣を掲げる凛々しい姿も作ろう!


「「「おおおおおお」」」


俺達の後に続く学生達と先生達。


俺達はエリザお嬢様に別の指示を受けて上位種と少しだけアントを斃す。

残りを学生達に任せた。


士気が上がった学生達が危ないところは先生達に補助されながら、アントを殲滅した。

多勢のアントを殲滅して学生達は少し自信をつけた。


それについて先生達がエリザお嬢様を褒めていた。


ファイアドラゴンで膨大な魔力を使ったエリザお嬢様に「お疲れ様です。」と労いの言葉をかけ、メリルさん特製ドリンクとドライフルーツ、濡れた冷えタオルを渡し、疲れと魔力を癒す。


膨大な魔力を使って少し汗を流すエリザお嬢様の眩しい微笑みに見惚れた。

そして「ありがとう。」に顔が赤くなったのを感じた。



こんな感じにエリザお嬢様に癒され、魅かれ、可愛いっ!格好良いっ!と叫びたくなる日々を送ってきた。


ーーーーー

あとがき

最後まで読んでいただきありがとうございます。

面白いじゃん、続き早く上げろ。と思ったら☆☆☆、面白いなぁと思っても☆☆☆、少しでも気になるな。と思っても☆☆☆をつけていってくださいな!

冗談です。

前から☆☆☆、☆☆、☆をつけてください!

面白くなってきたら☆を足してくださいな!

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