第84話 婚約者? 7/16 8:23 大幅修正。

「一位の僕と二位のモモ、聖女を生徒会にいれないとはどういうことだっ?」

「入れなさいよっ!」

「僕達を入れないなんて見る目がないね。」ふさっ


週明け、登校するとモモ達逆ハーレムメンバーが生徒会会長にもの申していた。

俺達は関係ないから素通りして一学期の成績が貼り出されている掲示板の前に来て成績を見る。


第一位ホルスディン第一位

第二位モモティルナ第二位

第三位エアルリーザ第三位

第四位エンダース第十二位

第五位スタルード第五位

第六位アリティーナ第四位

第七位ナトナ第十三位

第八位タダシュ第十一位

第九位ウィンドル第八位

第十位ラハートフ第十七位

第十一位リョーレン第十六位

第十二位ルシュカ第十位

第十三位ショコラン第十八位

第十四位イーサ第十四位

第十五位カシュエ第十九位

第十六位クロッシュ第二十位

第十七位マリダット第九位

第十八位ミサイト第七位

第十九位アソトー第六位

第二十位ナルストラ第十五位


一位、二位が必死すぎて逆に笑ってしまう。

俺だったら恥ずかしくてちゃんとした順位にしてくれって言うな。

どういう神経しているんだ?こいつら?


他ハーレムメンバーは下位四トップで点数も酷い。

もしこのままだと来年特級クラスにはいないんじゃないか?

いなくなってほしいけどな。

上二人も……。


エリザお嬢様、エンダース様、スタルード様、アリナ嬢、ナトナ嬢、タダシュ様、マジルド三姉弟は実技は満点、筆記のテストで順位が変動した。


シーラお姉様の「次は勝つわっ!」発言にアリナ嬢とスタルード様もエリザお嬢様に似たようなことを言い「えぇ、私も負けないよう頑張るわ」と返した。


なんか青春してんなぁ……


教室で筆記テストの返しと一学期の通信簿を受け取り、筆記科目の授業でテストの見直しを行って、放課後。

教室を出るといきなりエリザお嬢様の前で跪き、手を取ろうとする男がいた。


俺がそんなことさせるわけなく手を叩き、エリザお嬢様を後ろに隠し間に立つ。

男は手を叩かれてか邪魔されたかで顔を茹で蛸のようになる。


「エリザお嬢様に何のご用ですか?」

「貴様っ!フェイヴェルド公爵家の俺の手を叩くとは何様だ!」

「エリザお嬢様に、何のご用、ですか?」


少し威圧して聞くと、男が怯んだ。


「ぐっ、お、俺に相応しいエアルリーザに婚約者になるよう言いに来た。」

「はあ?相応しい?何処が?少しの威圧に「ラハートフ。」はい。」

「デルダモス様、私は私より弱い殿方の婚約者になるつもりは一切ございません。しかしそれでは納得しないでしょう。だから私のラハートフに勝てたらデルダモス様の婚約者になりましょう。」

「なんだとっ!じゃあ!俺と戦え!お前に勝ってエアルリーザを婚約者にしてやるっ!」

「実力の差もわからない雑魚が「ラハートフ。」……はい。」

「ラハートフ、私の隣は誰だかわからせてあげなさい。」

「はいっ!」


俺達一行とデルダモス・フェン・フェイヴェルドは訓練場に向かう。

話を聞いていたやつらが後をついてくる。


王子の次は公爵子息かよ……

エリザお嬢様に相応しくないことを徹底的にわからせてやろう……


訓練場に着く。

俺はデルダモスと向かい合う。


「俺が勝ったらエアルリーザは俺の婚約者だ。」

「勝てましたら、ね。あり得ませんけど。」

「じゃあ、はじめるぞ。」


武術実技の担当の教師が面白そうといつの間にか現れ、審判をしてくれた。


面白そうだからって……


「あ、待ってください。」

「トイレなら早く行ってこい。」

「違います。観戦している中にエリザお嬢様を婚約者にしたい奴がいるならここにあがってこい。纏めて相手をしてあげます。」

「おいっ!」

「「「なっ!(はっ!)」」」

「お前に勝ったらエアルリーザ様は俺の婚約者?」

「ええ、勝ちましたら、ね。」

「おいっ!」

「なんですか?」

「エアルリーザは俺の婚約者だ。」

「違います。」

「お前が負けたら、誰が婚約者になるんだよ。」

「相応しい人がなります。最後まで立っていた人がエリザお嬢様の婚約者です。」


「やってやるっ!」

「なめんなよっ!」

「俺の婚約者だっ!」


二十人以上があがってくる。


「敗北条件は気絶、降参発言、俺が戦闘不能と判断したら、だ。わかったか?」

「「「はい(おう)。」」」

「わかりました。敗北したら二度とエリザお嬢様の婚約者などと言わないでください。」

「「「あぁ。」」」

「じゃあ、はじめるぞ。はじめっ!」

「「「死ねえええ」」」


前右後ろから剣を振るってくる男ども。

姿勢を低くして避け足払いをする。

倒れた内二人の足を掴み、掴まなかった一人を腹を蹴り飛ばし、二人を掴んだまま回転。

勢いがついたところ、人が多いところに狙いをつけて手を離す。

七人が飛んできた男に巻き込まれて倒れる。


「おいおい。ぼーっとしてていいのか?」


一人に接近して腹パン。

嘔吐する男。


すぐ後ろに飛んで離れる。


「汚いですね。『プチクリーン』」


お前がやったんだろっ!と対戦している男達が心の中でツッコむ。

一人が後ろから剣を振り下ろしてくる。

手首、胸を掴み背負い投げ、地面に叩きつける。

今度は魔法が飛んでくる。

掴み、蹴り、飛ばした相手に投げ、蹴り返す。


「弱すぎる……」

「「「ぐううう」」」

「よく、それでエリザお嬢様の婚約者になる、なれと言いますね。話になりません。」

「おっら!」

「奇襲なのに、声を出すとか馬鹿ですか?」

「くっ、」


デルダモスが剣を連続で振るってくる。

半身になり、一歩下がり、頭を下げ、横に一歩と避け続ける。


ホルスディンよりは強いけど、比べる相手がホルスディンだからな……

俺達の中の最弱のウィンドル様でもこの人数相手に楽勝で勝てるな……


「くっそ!当たらねぇ!」

「全力で戦ってくださいよ。」

「全力だっ!」

「えっ?まじですか……」


デルダモスの一振り毎に頭、首、心臓に寸止めをする。

連携しているわけではないと思うがデルダモスの攻撃と同時に仕掛けてくる攻撃を捌きながら、デルダモスの相手をしている。


「はい、これで二十回は戦場なら死んでますね。」

「くそくそくそおおお」

「二十一、二十二、二十三っと。敵わないことがわかりませんか?睨んでも変わりませんよ。じゃあ、ほんの少し本気を出しますか。」


一瞬魔力を解放した。

デルダモス以外が気を失い倒れる。

審判の先生は冷や汗をだらだらと流す。

ウィンドル様は尻餅をついている。


間近で受けたデルダモスも尻餅をついて、歯をかちかちと鳴らす。


「わかりましたか?あなた、ここで倒れているあなた達はエリザお嬢様に全く相応しくありません。」


デルダモスが縦に首を激しく振る。


「ご、ごごござんじまず。」

「しょ、勝者、ラハートフ。お前化け物だな。」

「生徒に向かって化け物だなんて酷いですね。」

「あり得んだろ、その力。」

「エリザお嬢様と共の努力の結果です。デルダモス様、二度とエリザお嬢様の婚約者などと言わないでくださいね。」

「わ、わかりました。」

「先生、近い内に私達が強くなる秘訣が公開されますよ。」

「本当かっ!」

「努力次第で先生も化け物入りですね。」

「あ、いや、まぁ、すまん。」

「気にしてませんよ。では。」

「おう、また面白いことあったら教えてくれ。」


「お疲れ様、ラハートフ。」

「ありがとうございます。」


疲れていないけど、エリザお嬢様のお疲れ様と微笑みで疲れが吹き飛び、心が癒される。


もっと強くなろう。

誰にも渡さない……


エリザお嬢様が心から愛する人を見つけるまで……


ーーーーー

あとがき

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