第83話 王宮からの通達
一学期武術大会が終わり、筆記テストも終わり週末、オルヴェルド公爵閣下に呼び出されて、閣下の執務室に入室の許可を得て部屋に入る。
公爵閣下に
「エリザへの王命は破棄された。」
「「「!」」」
「エリザとホルスディン殿下の婚約は破棄された。まぁ、あんなことがあったからあの陛下ならこうすると思っていた。」
俺は心の中でよっしゃあああとガッツポーズをする。
心なしか明るい雰囲気になる。
「あんな場で宣言すれば、ね。」
「破棄しざるえないわね。」
「昔は良い子に見えましたけどね……」
「……父上、禁呪を使用している発言は大丈夫ですか?」
エンダース様が公爵閣下に聞く。
「それについては、ラハートフ。」
「はい。なんでしょうか?」
「王族や王宮魔導師にラハートフ式を教えてもいいだろうか?」
「えっ?」
「駄目か?」
「い、いや、えーっとラハートフ式ってもしかしなくてもあれらのことですか?」
「そうだ。魔力量の増加方法と魔込魔法、魔縮魔法、複同や変形のことだが、教えようとしているのは増加方法と魔込魔法だ。ラハートフが適性属性がなしということは知られているから、この二つを教えればお前達が強い理由もわかり、禁呪ではないと納得するだろう。」
魔力を込めて使う魔法が魔込魔法。
通常の魔法は魔法名を唱えると決められた消費魔力、大きさ、威力で出現する。
通常の魔法と別にされるのはわかる。
魔力を圧縮して使う魔法が魔縮魔法。
圧縮度によって大きさが変わるし、触れられるようになったりする。
グリフォンプチウィンドに乗れるわけだ。
複数を同時に出すことを複同、並列魔法とも言えるのかな。
魔力の形を変え作り使う技術を変形。と知らぬ間にそう言われていたみたい。
「魔込魔法や複同のことを教えてもらわなかったら寝不足が続いたわね。」
「魔縮魔法は最初泥団子を見せて触れさせて教えるのよ。ラハートフが私達にやったように……懐かしいわね。」
「魔込魔法に魔縮魔法、複同やラハートフ式とかそんな名前がついていたと知らないのは私だけのようですね……」
「ラハートフ君が教えてくれた方法ですもの。ラハートフ式になるのは当然ね。」
「自分の名前がつくのはちょっと……魔込とか魔縮魔縮は良いですが……マジルド式にしませんか?父上も母上も魔法の研究をしていますし、ぽっと出の私の名前より良いんじゃないでしょうか?」
「ラハートフが嫌ならそうしよう。」
「名誉なことよ?いいのかしら?」
「学園の教科書などに載るかもしれないのに……」
「いいんです。マジルド式でお願いします。」
「わかった。それからマジルド式を教えることにより盟約は解除するが、魔縮魔法、複同や変形、ラハートフの植物での魔力増加の方法は教えるつもりはない。それは他言無用だぞ。」
「「「はい。」」」
「「「わかりました。」」」
「破棄されて聞くことではないと思うが婚約したいと思う人はいるか?エンダースもいるか?」
夫人様達、俺、メリルさん、セディスさんが心の中で「本当にっ!今聞くことかっ!」と総ツッコミした。
エリザお嬢様の結婚したい人、好きな人……
聞きたいようで聞きたくない……
ーーーーー
あとがき
自分で書いていて何を言うんだと思いますが、大事な話でエンダースも当主に呼び出されるようになって嬉しいです。
洗脳されてプライドだけが高かったクソガキが良い方向に成長して……ううう(泣)
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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